藍色の研究

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2010年 04月 16日

雅楽演奏会

今日は皇居の宮内庁式部職楽部で、雅楽を観賞してきました。
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昨年の9月に、天皇皇后両陛下の御前で演奏いたしましたが、その時の御褒美だと考え、早朝からでしたが有難く行かせて頂きました。

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(写真はイメージです)

古くは西暦500年頃の曲もあります。
日本最古の芸術の一つです。
やはり大陸の影響は大きいと思いますが、日本独自の解釈があります。
中国の音楽は、昔上海で観たことがありますが、この雅楽は全く異なっていました。

まず楽器の音色が違います。
主旋律を演奏するのは篳篥(ひちりき)ですが、日本の方がかなりマイルドな音色です。
西洋の楽器に例えると、オーボエと同じダブルリード属に入ります。
変化自在の音程とそのニュアンスは、たとえようがありません。
これに横笛(おうてき)が加わります。
3種類あるのですが、主に竜笛(りゅうてき)が優雅にオブリガードを飾ります。

そこに笙が、通奏低音のような形でこれらを支えます。
そして、琵琶、琴、和琴(わごん)がアルペジオ的な和声を寄与します。

忘れてならないのは打楽器群。
太鼓(たいこ)・鞨鼓(かっこ)・鉦鼓(しょうこ)のリズムは、日本の伝統音楽全ての基本となるものでしょう。
太鼓は最前列の中央に位置し、西洋音楽には見られないほどの重要な役割を担っています。

昨年、国立能楽堂で能を観賞した時もそうでしたが、西洋音楽とはある意味聴き方が異なる部分があります。
異論はありますが、能の場合半睡半覚状態でその世界がこちらに流れ込んでくる瞬間があります。
話は変ってベートーベンの時代の交響曲は、第一主題、第二主題、展開部、再現部と理解しつつ、まるで小節を読むように理解して行く楽しみがあります。
雅楽も、主題や構成の理解を重視するより、この音の中に包まれ抱かれる感覚を強く受けました。

また演奏家の技量は相当なものです。
当たり前のことですが、これは日本の伝統音楽を支えている人たちは皆同様です。

近代の西洋音楽は、すでにこのような日本音楽の特質を理解しています。
武満徹氏がいち早くヨーロッパで喝采をもって迎えられたのは、このことが理由でしょう。

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僕のバンドの相方、ピアニストの西直樹夫妻。
この後、またしばらくは来られないだろう皇居内の美しさを楽しませていただきました。


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これが昨年に演奏した桃華楽堂。
このロビーで、直接両陛下と言葉を交わす栄誉を頂きました。

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もとは江戸城ですから、美しい石垣がいたるところに残っています。
そのどれもが、非常に大きく近代美術のような高い整合性を持っています。

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しばらくの時間、現実から離れて良い時間を過ごせました。
このような機会を与えて頂いた全ての方に感謝します。

さて、明日からはしばらく旅です。
人々との出会いを大事にしたいと思います。

by sunrisek6 | 2010-04-16 21:46 | 文化芸術


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