藍色の研究

sunrisek6.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2011年 07月 20日

新宿・サムデイ

今回のサムデイは初めての試み。
クインテットによる、全曲アート・ブレイキーとジャズメンセンジャーズのライブラリからの演奏です。
非常に優れたメンバーと共に、10曲を楽しみました。
新宿・サムデイ_b0094826_8421951.jpg

このようなカバーは、ともすれば単に自己満足のコピーバンドになり下がる危険も伴います。
しかしながら卓越した技量と知性を持つこの日の演奏家たちは、そのような間違えには陥らなかったようです。

フロントの重要な主旋律は、トランペットが演奏します。
今回は岡崎好朗。
甘く柔らかい音色に、絶妙のリズム。
最も重要なアドリブのメロディーの構築は、その完成度の高さで定評があります。
新宿・サムデイ_b0094826_8472037.jpg


またリズムセクションも、高い次元のプレイ。
ピアノの田中裕士は知り合って半年。
最近、共演が増えているピアニストです。
オリジナリティがあり、管楽器のバッキングも抜群のリズムとハーモニーで支えます。

新宿・サムデイ_b0094826_8504876.jpg


佐瀬正のベースは、実に滑らかで太く美しい音色。
初めての取り合わせでは、普通はもっとかみ合わないものですが、この日はその心配がありません。

広瀬潤次は、バンドの音楽の動きを俯瞰できるドラマーです。
また何より、彼の音楽には真実が聴こえます。
これは全ての要素の中で、最も高尚なことでしょう。

今晩の演奏は僕自身にとっても有意義でした。
演奏中に自我を超えて、何か別に場所へ行けるような感覚は久々です。
このところ少し不調でした。
今日はそれが払拭できたように思えます。

台風の接近に伴い雨風が強かったのですが、それでも来て頂けたお客さま方に感謝します。
観客の力で、演奏家は力を出せるのですから。

このセッションは継続するかもしれません。

by sunrisek6 | 2011-07-20 09:03 | ライブ


<< 前橋・中島楽器      六本木・サテンドール >>