通算で6回目の被災地入り。
最初は東松島市立矢本中学へ。
ここで吹奏楽の生徒たちにクリニックをやりました。
左から三上(打楽器)、高瀬(トランペット)、僕、田中(ピアノ)、山元(フルート)、広瀬(ドラムス)、佐瀬(ベース)
奥田会長、宮城県議の渥美巌氏。
最初に生徒たちの演奏を聴き、パート練習の計画を立てます。
そして前橋から片道5時間以上かけて、中島楽器社長とリペアマンの佐藤氏がボランティアの楽器修理に。
この日は宮城も猛暑。
中島社長も汗だくで修理に。
彼らはこの後、学校を移動してさらに修理を続けられます。
地元の楽器店に見積もりを出すと、とても学校で支払える金額ではありません。
中島さんの行いは、実に生徒たちの為になることです。
僕たちはセクションに分かれての指導を始めます。
最後に合奏に参加、生徒たちと一緒に演奏します。
ここで気がついたのは機械でのチューニング。
確かに大音量で音を鳴らして、それに音を合わせるのは手っ取り早いかもしれません。
クリックに合わせて演奏すれば、リズムは揃うかもしれません。
吹奏楽の指導者諸君、それで良いのか?
僕にはあまり利口なやり方には思えない。
生徒たちの音楽に触れ、その芸術性や人間性を得るチャンスを奪ってはいけません。
この矢本第一中学の先生は、暖かく指導されていました。
機械を使うのは、どこの学校でもやっているからです。
作ったメーカーは儲かったでしょうね。
吹奏楽を心から愛し、真に音楽教育を考えるなら全日本吹奏楽連盟の理事達がこの現状を考え直さねばなりません。
現場の顧問の先生方に、決して罪は無いのです。
けど吹奏楽で食っている連中は有罪。
生徒一人一人は、ゆっくり指導すれば簡単にピッチが合う。
生徒たちのことを考えると、音楽家ならば取るべき方法は一つなのです。
この後は仮設住宅へ移動。
大急ぎでセッティングして、コンサートの準備。
その2に続きます。