藍色の研究

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2012年 09月 13日

2012年 大山日出男カルテット 西日本ツアー Ⅳ

福山ニューキャッスルホテル別館の「セラヴィ」での演奏です。
ここはリピーターの皆さんが多い会場の一つですが、初めての方も多くいらっしゃいました。
結果としてこれまでで最も多くの入場でした。

さて今回のツアーのラインナップをお知らせします。
1st Set

1.Riverside Jump
前作のCDの冒頭に収録された曲ですが、よりテンポを上げて演奏。
このようなことが可能なのも、リズムセクションの素晴らしさです。
ある程度のアップまでは、何の不安も感じません。
久しぶりの経験です。
2.Summertime
懸案のSuperimposeを駆使して演奏します。
ソロの複雑さと理解の困難さは別の次元です。
一瞬の躊躇いがあろうが、その後には和解が訪れます。
問題は演奏家が明確に奏でるか否かに掛っていることを再認識しました。
3.Black Orpheus
椎名豊の美しいソロからスタートするこの曲は、そのためにこの曲本来の抒情性を引き出し易くなります。
彼は国立音大の作曲科出身。
近代フランス音楽にも造詣が深いのです。
4.Bluesette
フルートで演奏。
ハイライトはトリオに任せて、僕はフルートに専念しました。
5.信太妻
組曲風のこの曲は、あるファンからの熱心な要望により今回のツアーに組み入れました。
お陰さまで新たな理解者を増やすことができました。
アカペラでの佐瀬正による6弦ベースソロは、この曲の物語性を強調する興味深いものとなりました。
椎名豊のピアノは節度のあるロマンティシズムを保ち、実に的確なスタンスに位置しています。

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2nd Set
1.Desert Moonlight
「月の砂漠」として知られるこの曲は、リー・モーガンがジャズアレンジを施したもの。
オリジナルレコーディングとは異なったスタイルのドラミングは、広瀬潤次の音楽家としての次元の高さです。
そのため、演奏は模倣に留まることなく発展して行きました。
2.Once I Loved
滅多にやらない中庸のサンバリズムを用いました。
このグルーブに関してリズムセクション内でディスカッションが持たれ、そのことが曲の色彩を深める結果になったようです。
3.You Go To My Head
「忘れられないあなた」とも訳されるタイトル。
これほど切ない失恋の歌は珍しいのですが、この福山での演奏はその心情が理解できたように思います。
少しですが、理解が進みました。
4.In Case You Missed It
ラストは爆発的なエネルギーを持った曲で、僕のバンドには必要不可欠です。
最後の広瀬潤次のドラムソロは、ここのみならず全ての場所で圧倒的な評価を得ました。

僕の誕生日は今月28日なのですが、いつも少しいバースデーケーキを頂きます。
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バンドの皆も演奏してくれて、お客さま方も歌って頂き感謝です。
しかしながら、未だに慣れません。
申し訳ない気持ちと、気恥かしい気持ちが半々。
けど、ありがとうございます。

終了後に福山でのジャズの中心「ライブスポット・デュオ」へ。
マスターのトンさん(桑田隼人氏)は、福山のジャズに関わる全ての人々から慕われるテナーマンです。
ここでジャムセッション。
ジャムで地元のプレーヤーとの交流。
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トンさんの娘さんはピアノとヴォーカル。
お父さんのおし込みが良いようです。
また若い有望な女性のドラマーにも期待が持てます。

by sunrisek6 | 2012-09-13 10:45 | ツアー


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