この場所は元来ランの展示場です。
植物園のような作りで、コンクリートの壁は少し響きすぎますが魅力的な演奏会場であることは否めません。
この島で(とは言え、尾道の街から橋を渡って10分の距離ですが)オーディオアンプの製作に勤しむ松本一二氏が主宰し、かれこれ10年続いています。
今回はこれまでで最高の集客を更新しました。

反応が素晴らしいのは、この土地柄でしょうか。
良く通る声で掛け声が掛かるのは、正直言って演奏がし易くなります。
もちろんそれが根本的なことではありませんが、自然発生した高揚感はコンサートにある種のエネルギーの場ができることは事実です。

演奏後にたくさんの観客の皆さんが、カメラをもって殺到。
本川悠平が切れているのが残念。
終了後は松本宅の庭でバーベキュー大会。

そして素晴らしいオーディオで数千枚のレコードの中からお気に入りのアルバムを鑑賞。
Sonny Crissの「Saturday Morning」を初めて聴いたのですが、その深いブルースフィーリングに驚愕。
廃盤なため高価なのですが、早速注文しました。
1975年の録音で世の中はフュージョン・ムーヴメントの真っただ中でしたが、真摯な姿勢でジャズを貫き通す演奏は大きな勇気をもらえます。
このオーディオで聴いたから解ることもあります。
たまには良いセットでジャズを聴くことは非常に重要です。
デジタルオーディオだけでは、音楽家の心情や息遣いは解りづらいものですから。