藍色の研究

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2014年 02月 17日

中部航空音楽隊

 12日は北村英治さんとの共演が銀座スイングでありました。ますます北村さんの音は熟成されて行かれるようで、85歳というお年を考えるにつけ、驚異的としか言えません。最近はリズムにもゆったりと乗られて演奏することが多く、それが効果的に聴こえます。僕もそのような演奏に感化されたせいかもしれませんが、いつもよりも音の伸びがあったように感じました。

 さて翌日は浜松へ旅立ちました。航空自衛隊音楽隊との録音のためです。航空自衛隊音楽隊は我が国に5つあります。ここ浜松にあるのは中部航空音楽隊で、航空音楽隊は浜松基地から始まったそうです。3日間で17曲の録音でした。曲は広くジャズを世の中に広める目的で、吹奏楽団編成のジャズアレンジメントです。浜松市は全国で最も音楽教育に力を入れているところで、財団法人アクトシティ音楽院が原信夫氏に音楽監督を委嘱しています。そのため元シャープス&フラッツのメンバー5人でリードやソロパートを受け持つことになった次第です。数原晋、マイク・プライス(tp)、片岡雄三(tb)、稲垣貴庸(ds)、そして僕です。今回はアルト・サックス、ソプラノ・サックス、テナー・サックス、クラリネットを担当することになりました。
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 最近の航空音楽隊は音楽大学の卒業生が多く、その演奏の力量は驚くほどです。演奏が良いのは音楽的技量があるからだけではなく、音楽はその人の内面が出てきます。隊員の皆さんは明るく謙虚で、所作も毅然としていて清々しいのです。しかし堅物ではなく冗談を言い合って屈託なく笑いますが、全く嫌味がありません。武士道を基盤に置く日本人の道徳観は、彼らの中に多く発見することができるのです。この3日間の共演は実に素晴らしい経験で、彼らと共に音楽を作り録音できたことを誇りに思います。もちろん17曲の録音は大変で、特に専門外のクラリネットソロに関しては身の縮む思いでした。というのもクラリネットの技量は音楽隊の奏者の方が格段に上で、しかも音色は美しく上品だからです。そtれでもジャズ的にということを考慮すると僕が吹かねばならないわけで、ピッチが悪かったりリードミスがでたり、フィンガリングが転んだりと散々でしたがなんとか終了しました。
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 右が隊長の佐藤3佐、非常に上品で優しいお顔をされており演奏の緊張をほぐしてくださいました。
左はコンサートマスターの渡部1曹、同じアルトサックス担当と言うこともあり、すぐに意気投合できました。色々なことで大変にお世話になりましたし、演奏の腕もしっかりされています。
そして吹奏楽の世界では高い評価を受けています。こちらをご覧ください。
https://www.shobi.ac.jp/wind/pro/watanabe.html
そのような訳で夜は自発的に懇親会をやることになりました。サキソフォン・セクション全員とクラリネット2名、トロンボーン1名が参加、浜松名産のものにこだわるお店で3時間の飲み放題。音楽から政治の話にまでおよび、あっと言う間に楽しい時間は過ぎて行きます。
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 航空自衛隊はJASDF、(Japan Air Self-Defense Force)ですが、もういい加減にこの呼称は終わらせたいところです。しかしながらSelf defenseを取るとJAFになってしまう訳で、これは少し困ります。まあ問題は全くそんなところに無いことはわかっていますが。
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 お世辞かもしれませんが、僕は自衛隊の作業服(武器を装備すれば軍服になります)を着るとすごく自然に隊員に溶け込むそうです。お土産に貰えるかと思ったら、当たり前ですがそんな訳にはいきません。
 このところ連日オリンピックでの日本人選手の活躍を見て、その彼らの立派な態度をみて日本の若者に(僕から見たらみんな若者です)日本の明るい将来を期待できる気がしているのは僕だけではないはずです。そして中部航空音楽隊の皆さんを見ていても、それと同じことを感じました。
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 最後の日は演奏班長の朽方1尉とゆっくり話ができました。昔の言い方をすれば大尉にあたりますが、若いのに実に良くできた人物です。多くの有益な話を聞きましたが中でも次の話には感心しました。行軍の際、上官は喉が渇いても水筒の水を飲まないそうです。なぜなら部下に水が必要になった時に自分の分を分け与えるためだからです。同じ理由で弁当が出ても、幹部は最後に食べるそうです。もし間違えがあって数が足らなくなったときのことを想定しているのです。多くのことを感じ、多くを学んだ3日間のなんと充実していたことでしょう。今後も自衛隊には何らかの形で協力したいと説に願わずにはいられません。

by sunrisek6 | 2014-02-17 18:52 | 録音


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