藍色の研究

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2014年 10月 06日

ジャズコラボくりはら2014

去年に引き続き、宮城県栗原市の招聘により大山日出男セプテットでの出演です。
朝は7時台の東北新幹線で、仙台の二つ先の駅、くりこま高原へ到着。
栗原市の職員の方々、地元の吹奏楽連盟の会長さんら多くの方々の丁寧な歓待を受けて楽屋入りです。
早い時間からの仕事ですが、実に清々しい気持ちでリハーサルの段取りに入ります。

まずは僕らのセプテット(今回はルイス・パジェ・・・trumpet、橋本佳明・・・trombone,宮崎信義・・・guitar,
椎名豊・・・piano,佐瀬正・・・bass、稲垣貴庸・・・・drums)でのサウンドチェックです。今回のPAの方々は、すごく親身に音を作ってくださいました。

昼食を挟んで、各パートのクリニック。
今日のプログラムは、一部が僕達の演奏。2部は近隣の子供達との合同演奏が予定されています。しかもこれまでの最高の人数で、何と129名。ステージに全員が乗ることも危ぶまれる人数でした。そして合同演奏曲は3曲。さすがに45分間では、クリニックの限界がありますね。
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その後に全体練習。ステージの配置だけでも時間が掛かります。舞台監督が事前に詳細を把握していれば、もう少し潤滑に運んだのですが、慣れない状況下だったために仕方無いのでしょう。小学生も数十人いましたが、どうも遠足気分が抜けないようだったのでマイクロフォンを使って一喝しました。子供達も驚いたようですが、教育の眼目は統制と訓練です。若い教育者は叱るときにはしっかり叱る冷静な勇気が不足しています。多少は厳しい練習をこなせば、短時間であっても子供たちの音は確実に向上します。ストレスを与えた分、ある意味で音に意味が出てくるのです。これは非常に才能のある子供達への個人レッスンであれば話も異なってくるでしょうが、最初は型を教えるところから始めねばなりません。例え芸大の学生であろうが、大半はこのグループに属する凡人です。教師は生徒を買い被ってはなりませんが、その凡人の中から秀逸な演奏ができる詩人が生れる可能性を否定できるものでは無いのです。

僕は非常に短い休憩時間に、次の仕事の打ち合わせが入ります。本番用のリード選定とステージの構成を熟考する時間無しで幕が開きます。
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多少とも進歩したことは、様々な些事があろうが演奏が始まれば没頭できるということ。もう一曲演奏したいと思っていたら時間切れとなり、合同演奏へと移ります。
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僕は指揮をするというより、信号機が故障した交差点の交通整理をしているような大げさな身振りでのタクトとなります。しかしながら本番の子供達は、少なくともリハーサル時より確実に意味のある音を出していました。一喝したことも効果を発揮したようです。決して上手い演奏ではありませんが、問題は楽器を通して観客に何かを伝える気になったいるか否かでしょう。その意味で、彼らにとって良い経験になったことは間違えありません。
栗原市長始め、栗原市教育長や職員の皆様方にも喜んでいただき、終了後には来年のコンサートも依頼されました。3回目は学校との連携を密にし、更に意味のある合同演奏にすると共に、セプテットの演奏をもっとジャズ寄りにして本来の音楽の強さを栗原市の皆さんに聴いていただきたいと希っています。

by sunrisek6 | 2014-10-06 23:18 | コンサート


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