10年ほど前まで僕のカルテットのレギュラー・ピアニストを勤めて頂いた元岡一英氏。
氏が週末にマスターを買って出られた、町田のジャズハウスの老舗である「ニカス」でのライブ。
僕のカルテットとしては初出演です。
このお店は何と言っても、まずレコードの音響が抜群です。
セットも非常に秀逸なものですが、音はお店の空気にも影響されます。
珍しく超自然的な物言いをしていますが、僕は唯物論者ではないので、このようなことは充分に起こりえることと普段から考えているのです。
それは実際に演奏しても同じことが言えます。
このお店のお客さんも含めて、実にジャズらしい良い音がするのです。
アップライト・ピアノでしたが、椎名豊はいつも通りのエネルギッシュでジャズへの愛に満ちた演奏。
急遽お願いしたベースの高瀬裕は、さすがなプレイでカルテットに重厚さを寄与。
ドラムの広瀬潤次は、全体を包むビートで、さながら音楽の方向舵を握る操縦士のようでした。

その興味深いソロは複雑で、良く聞いていないとロストしてしまいます。
今宵も危ない瞬間がいろいろあった、の図です。
次回の出演は、7月30日(土)。
小田急町田駅から徒歩2分。
どうぞお越しください。