長年#&♭に在席され、そのずば抜けた美しい音色で多くのファンをお持ちの谷山忠男氏。
書や仏教哲学にも優れ、お仲間と展覧会をお開きです。
場所は銀座のど真ん中、大黒屋ギャラリー。
しばらく谷山氏の作品をお楽しみください。
散歩は楽しい道探し
ここでころんだことがある
帰りは違った道がいい
受け皿
誰レモガ持ッテル魔法ノオ皿
自由自在ニ使エマス
この籠に何入れよ
しわがよる ほ黒ができる 腰曲がる 頭ははげる ひげ白くなる
手はふるふ 足はよろつく 歯は抜ける 耳は聞こえず 目はうとくなる
身に添うは 頭巾 腰巻 杖 眼鏡 ゆたんぽ おんじゃく しゅびん 孫の手
くどくなる 気短になる 愚痴になる 出しゃばりたがる 世話焼きたがる
聞きたがる 死にともながる 淋しがる 心は曲がる 欲深くなる
又しても 同じ話に 孫ほめる 達者自慢に 人はいやがる
ここまで年寄りをこき下ろすと、こうなるまで生きてきた人生の達人とも言うべき先達たちに脱帽合掌の思いが湧いて来はいないか。かえって年寄りが可愛くいとおしくなってくるから面白い。
(作者による注釈)
いやなことはいや
島崎藤村詩「千曲川旅情の歌」より
昨日もまた かくてありけり
今日もまた かくてありなむ
この命 なにをあくせく 明日をのみおもいわずらう・・・・
素晴らしい詩です。
悟る、というのはこんなことを指し示すのでしょう。
谷山氏からいろんなことを教わりました。
スケジュール表を黒くすることが、良く人生を生きることではない。
人に使われて喜んでいる人間になってはいけない。
昭和5年生まれの谷山さんは予科練のご出身です。
有意義な一日に感謝、合掌。