実は毎回緊張して出かける銀座スイング。
その理由はレパートリーにあります。
クラリネットの北村英治さんのバンドは、トラディッショナル・ジャズの王道です。
もちろん僕にとっても大好きな音楽なのですが、なんせ吹いたことがない。
かなりの部分を現場で、耳で音を取っていくことになります。
この日は予想される曲を、ある程度考えて練習したり譜面を用意したり。
前回より、少しは良かったようです。
ところで今日は2クラリネット。
若手クラリネットの第一人者、谷口英治氏。
さすがに北村さんの演奏に対し、的確な対旋律を即座に入れていきます。
思い起こせば谷口氏との初対面は、ここ銀座スイング。
しかも北村さんのバンド。
17年ほど前のことですが、谷口氏と僕は北村さんのバンドに遊びに来ていたのです。
そのころ谷口氏はまだ学生。
しかし素晴らしい演奏で、僕は相当落ち込まされたことを思い出しました。
当時に比べれば、楽しく演奏できるようになったようです。
それにしても北村さんは素晴らしい。
70代も後半の御歳ですが、それがすべて音楽的な深さとなってクラリネットから響いています。
多少の緊張からくる気の重さなど、この貴重な経験に比べれば些細なことです。
次回は来月30日に、銀座スイングでの演奏です。