藍色の研究

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2010年 07月 29日

六本木・サテンドール

今日は珍しくサテンドール・スペシャルセッションではありません。
トランペットのマイク・プライス氏のクインテットです。

旅に出る前に渋谷のスタジオでリハーサル。
スモール・グループのワンタイムライブでリハを持つことは稀です。
これはプライス氏の完全主義によるもの。
いい加減にやらない精神は、僕も賛同するところです。
リハをやって思ったことは、なるほど初見では無理、と言うことでした。

リー・モーガンやウディー・ショー、カーティス・フラーなどの作品は僕の愛好するところですが、知らない曲ばかり。
フレディー・ハバードの「SKY DIVE」も、演奏するのは初めてです。
そこにプライス氏自身のオリジナル曲が加わり、これはノーリハではとんでもないことになったでしょう。

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ステージで音を出してみると、どの曲も非常に興味深い。
いつもとは違った回路を通り、メロディーを探す作業は楽しいものです。

もうひとつ付け加えるべきことは、ジョナサン・カッツ氏のピアノです。
彼のアイディアは正確です。
僕は即興演奏において優先事項であると考えます。
不正確なソロは、難解になることが多いのです。
また音楽的に理解が深い人間の前では、出鱈目に聴こえます。
休憩時間に、ビル・エヴァンスの言葉に意気投合しました。

余談をひとつ。
ビル・エヴァンスの名言に「制限のないところに、自由は無い」というものがあります。
ジョナサンによれば、この制限は「limited~」では無く「reference」だそうです。
この訳文は間違えていませんが、すこしニュアンスが異なってきます。
確固たる自己との関連なしに、自由なメロディーなど浮かびようが無い。
ということにもなるかもしれません。

このような機会を与えてくれたマイク・プライス氏に感謝します。

by sunrisek6 | 2010-07-29 14:38 | ライブ
2010年 07月 29日

福山市でのクリニック

福山市へは良く行きます。
社会人ビッグバンドである、ニュースイング・ドルフィンズの指導のためです。
しかし今回は、あと二つのビッグバンドクリニックも依頼されました。

まず福山市について軽く説明する必要があるかもしれません。
福山は広島県第二の都市ですが、広島を安芸の国と呼ぶのに対して、ここ福山は備後と呼ばれます。
使う言葉の語感も、広島市とは似て非なるものです。
この街には日本鋼管の本拠地があり、地域の経済や雇用に大きな影響を与えています。
昭和30年代に福岡県などの炭鉱が次々に無くなり、また八幡製鉄所がその大きな敷地を(昔は国鉄の駅三つ四つ、どこまで行っても製鉄所でした)失ったことで、福山市に多くの労働力が流れました。
福山市に博多ラーメンが多いのは、そのような訳だと古参のタクシーの運転手さんから教えられました。

福山市には熱心に活動するビッグバンドが7,8ほどあります。
これは人口比率にすれば、非常に特異な事実と言えます。

20年間続いている「びんごビッグバンドフェスティバル(略してBBB)」には、殆どのバンドが参加。
2,000人のキャパを持つ福山市民会館(リーデン・ローズ)において、熱演を繰り広げます。

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福山工業高校は、古くから伝統のある学校。
土生(はぶ)先生は自らトランペットを吹く指導者。
今回は非常にレベルの高い演奏。
広島で行われるコンクールに、オーケストラなどを押さえて福山市代表に選出されました。
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全てのセクションがまとまっています。
特にトロンボーンは秀逸。
またリズムセクションも、高校生のレベルを超えたものです。

いつも指導しているニュー・スイング・ドルフィンズ。
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リーダーの宮澤さんは、経費の殆どを自費で賄っています。
また毎年行われるコンサートも、メンバーにノルマを課しません。
この形はワンマンバンドになることが多いのですが、メンバーの音楽的な技量に意見するのを聞いたことがありません。
また雑用も厭わない姿勢を拝見しております。
バンドは向上していますが、義務と権利の両輪が機能することを願います。

写真は無いのですが、非常に優秀な社会人バンド「スイング・パーツ・オーケストラ」もクリニックしました。
ここはメンバーの自主性と意識が高いバンドです。
バンドマスターとコンサートマスターは、合理的に分業化しています。
これはアメリカなどの優れた部分であり、日本でも多くを取り入れたいことでもあります。
ジャズフィーリングが豊かなバンドですが、今回は残念ながら半数ほどがエキストラでした。
しかし方々のバンドからいらっしゃった熱心なプレーヤーの皆さんは、的確な演奏を聴かせてくれました。

福山市で定評のある日本鋼管のバンド、ニュー・レッド・ウイングスのコンサートマスターで名アルト奏者の方もいらしてくださいました。
年下の僕のクリニックを熱心に聴いて頂き、頭の下がる思いでした。
来年のBBBは、何らかの形で参加するかもしれません。
実は、内心大きな楽しみでもあるのです。

by sunrisek6 | 2010-07-29 14:09 | クリニック・レッスン
2010年 07月 24日

渋谷・KOKO

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若手のリズムセクションと共演している渋谷・koko。
前回に増して、演奏は固まってきました。

少しずつ、みんなに音楽的な要求をしています。
非常に素直に応えてくれるのは、その適性と若さゆえでしょう。
またスケールやコードに対しての考えを述べたり、若手から新しいポリリズムの話を聴いたり。
そしてそれを実践しながら、僕の感想を述べたり。
僕自身、このようなことを大事に考えています。

しかしながらお客さんはミニマム。
こういうのは20年以上ぶりですね。
ただ前回よりも、演奏した後に充実感がありました。

今日のお客さんが、すごく楽しそうに聴いてくれたからです。
お話してみると、ジャズにはお詳しくないとのこと。
そのような音楽ファンに理解してもらえることは、僕の大きな課題です。

by sunrisek6 | 2010-07-24 12:21 | ライブ
2010年 07月 20日

キング関口台スタジオ

先月に大団円を迎えた原信夫とシャープス&フラッツ。
最後の4日間のうちの一日、八王子市民会館でのコンサートがCDとして発売される予定です。
これは「ジャズとラテンの饗宴」、見砂和照と東京キューバンボーイズとの、二つのビッグバンドによるジョイント。

原さんから連絡があり、トラックダウンにお付き合いしました。
全体を通して聴くと、会場の空気がだんだんと熱を帯びて行く様子がわかります。

原さんの音楽全体を聴く耳は参考になりました。
音量バランスを整え、出すべき音は鮮明に、そうでない音は主客を逆転させます。

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まだマスタリングが終わるまで分からないのですが、今のところ良いアルバムになっています。
これなら面白い!

全5曲、賞味45分は最近のCDにしては短くまとまっています。
しかし音楽は量より質。
リリースが楽しみです。

作業後、原さんと食事をしました。
久しぶりに、多くの話ができました。

今回改めて分かったことは、ビッグバンドのリーダーがいかに激務かということ。
原さんは、やっと凄く重たい肩の荷を下ろされてホッとしているそうです。
考えてみれば、確かにその通り。
60年間、戦ったて来られたわけです。

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戦後のジャズは、お手本になる新しいスタイルを持った先輩が皆無だったそうです。
毎日仲間で集まり、ああでもない、こうでもないの中からジャズの方法論を作り上げたそうです。
原さんのバンドは下士官クラブで演奏。
そのために、日本で最も早くエリントン、ベイシー、ディジーやパーカーのビバップを聴くことができたそうです。
この時代の証言は貴重です。

最後に、「これから日本のジャズがどうなるかは、君たちの責任だよ。」とおっしゃいました。
正にその通りです。
この状況のままでは、そのうち韓国やアジアの周辺諸国より音楽活動が厳しい状況になるやもしれません。
ジャズは個人的なものですが、大局的に音楽状況を考えることのできるミュージシャンが必要です。

by sunrisek6 | 2010-07-20 14:46 | 録音
2010年 07月 16日

大宮・アコースティックハウス・ジャム

最近はこのお店のブッキングで、若いミュージシャンと演奏しています。
非常に礼儀正しく、前向きです。
もちろん才能も感じますし、これからも大きく才能が華開いていくことでしょう。
しかし現実には問題があります。
その演奏を評価して、世の中に知らしめて行く機関が日本にはありません。
これは先進国中、わが国だけでしょう。
消費税と景気回復のみ議論される昨今ですが、重要なことを忘れています。
また機会があれば、このことは話題に取り上げるつもりです。

ところで、今日のピアニストはジェイコブ・コーラ。
Colaではありません、Kollerです。念のため。
彼はアリゾナ州フェニックスから日本へやってきました。
奥様は日本人。
この一週間は、ご両親がはるばるフェニックスからいらっしゃっていました。

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Mr.Jim Koller and Mrs.Marlow Koller.
お母さんのマーロウさんは、すごく話し好き。
たくさん、たくさん喋ってくれました。
かなり勘違いして聞き取った部分もありましたが・・・・。

お父さんのジムさんはニコニコして寡黙な方でしたが、最初に僕にこう尋ねました。
「ジェイクと演奏していて楽しいかね?」
僕は「もちろん!」と答えました。
洋の東西を問わず、親心は不変のものです。
今頃はフェニックスへ向かう飛行機の中でしょうか?
プチ・ホームステイを経験した感じがしました。

by sunrisek6 | 2010-07-16 23:58 | ライブ
2010年 07月 12日

本川越・スイート・キャデラック

随分前から一度演奏してみたいと思っていた川越の老舗ラウブハウス、スイート・キャデラック。
安ヵ川真理カルテットで実現できました。

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昭和の良き時代のジャズ喫茶を思わせる店内。
アルティックのスピーカーがしっかり据え置かれ、余裕のある豊かなジャズサウンドが流れています。
広いスペースでしたが、リーダーの真理さんの人脈で多くの皆さんに来ていただけました。

初めての場所、初めてのお客様で演奏することは非常に新鮮です。
サイドメンとしての参加は、演奏曲目の練習が不十分になる可能性があります。
僕はなるべく事前にあたる様に心がけていますが、完全に覚えるまでは行きません。

それでもリーダーの真理さんが毎回ごとに進歩している姿を見ながら頭の中の音楽を具現化しようと努力しました。
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あるお客さんから、「目を閉じて聴いていると情景が見える」と言われました。
こんなに嬉しい感想も有難い。
またご自分でサキソフォン教室を開いている方が、生徒さんを連れてきてくれました。
この方も偉いですね。
本当に生徒さんに上達してもらいたいのでしょう。
こんな方々は信用できます。

10月23日に、このスイート・キャデラックで再演します。
西武新宿線、本川越駅からすぐ。
お近くの方は、どうぞお越しください。

by sunrisek6 | 2010-07-12 13:56 | ライブ
2010年 07月 11日

新大久保・スペースDO

新大久保にある多目的ホール、スペースDO。
ここで僕が定期的に指導させていただいている社会人ビッグバンド「ジョリー・フェローズ」のリサイタルが開かれました。
僕もサウンドチェックから顔を出しました。

潜在能力の高いバンドですから、毎回のリハーサルでの上達が楽しみです。
本番を聴くのは初めてだったのですが、非常に清々しいコンサートとなりました。
120席用意した会場は満席。
皆さんの口コミだけで、これだけのお客さま方が集まるのは凄いことです。
僕も観客の一員として楽しみました。
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演奏曲目はビッグバンドの名曲です。
しかしサミー・ネスティコの作品は一切避けたのが、墓のバンドとの差異を感じます。
全体的にまとまった演奏でした。
特にリード・トランッペトとドラムスが、バンドアンサンブルの骨格を引き締めます。
これはビッグバンドにおいて、大きな強みなのです。

リズムセクションは社会人ビッグバンドにおいて軽視されがちなのですが、このバンドにおいてはその心配はなさそうです。
ゲストにランデル洋子さんが加わり、コンサートに明るさと華やかさを添えていました。

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終了は新大久保での打ち上げに参加。
皆さんの感想などを、非常に嬉しい思いで聞きました。
また、エチケットに僕の名前が入ったワインを頂きました。
実にありがたいことです。

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ジョリー・フェローズの益々の上達を祈ります。

by sunrisek6 | 2010-07-11 10:45 | クリニック・レッスン
2010年 07月 09日

草加・シュガーヒル

ここでの西直樹とのデュオは、色んなことに関しての再発見あるいは再確認の場でもあります。
彼の場合は僕のオリジナルやアレンジメントを知っているので、こちらも様々なことを試せます。
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最近心がけている暗譜。
実は昔読んだ「音と言葉」、これは大巨匠フルトヴェングラーの究極的な音楽論。
この本に取り上げられています。
フルトヴェングラーは抒情的な演奏と叙述的な演奏のふたつを取り上げ、叙述的演奏には必ずしも暗譜が必要でないことを説いています。

僕もしばらくそう考えていました。
しかしながら、やはり僕のやりたい音楽は圧倒的に抒情的部分に多くを負っています。
ということは暗譜が条件になるということ。

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さすがに最近は覚えることが多く、ひとつ覚えるとひとつ忘れる状態。
しかし人間の脳に飽和状態はあり得ません。
今後も積極的に取り組もうと考えています。

by sunrisek6 | 2010-07-09 12:48 | ライブ
2010年 07月 07日

新宿・サムデイ

今日の新宿サムデイのライブは、高瀬龍一セクステット。
彼は、最近マイルスの音楽的スタイルを継承しようとする気持ちが良く表れています。
僕としても、メロディーを丹念に紡ぎだすことに腐心する毎日。
方向的には、かなり近いものがあります。
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特に1960年前後の、アコースティック・ジャズのピーク時を捉えます。
僕としても非常に興味のあるところ。

またコルトレーンやモンクの曲なども加わり、音楽的にも幅が出ました。
しかしながら、オリジナルも含め彼のカラーが色濃く出たバンドに焦点を合わせ始めたようです。
今後も楽しみにしているバンドの一つです。

by sunrisek6 | 2010-07-07 23:13 | ライブ
2010年 07月 05日

前橋・YUMEスタジオ

前橋・中島楽器主催のコンサート。
僕のセクステットでの公演でした。
昨日の#&♭の最後の感動も覚めやらぬ中、僕にとっては非常に大事なステージです。
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ピアノはピンチヒッターとして、今泉正明にお願いしました。
非常に素晴らしい演奏で、セクステットを支えます。
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100名ほどの小ホールだったのですが、会場の温度が上がって行くのが分かります。
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最後のオリジナル「TOP END」では、全員のエネルギーが迸り理想的な音楽表現となりました。

観客の皆さんの熱心で暖かい拍手に支えられ、考えられる限り成功裏に終了することができました。

終了後は中島社長をはじめ、お世話になった社員の皆さんと打ち上げ。
色々と話ができて楽しい時間を持てました。

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このような機会を与えて頂いた中島社長に、深い感謝の意を述べたいと思います。

by sunrisek6 | 2010-07-05 22:23 | コンサート