藍色の研究

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2010年 08月 30日

新宿・ピットイン

2年ぶりの新宿・ピットインは、山岸笙子カルテットのメンバーとして演奏しました。
2年前を考えると、現在の自分の演奏は随分変わったと思います。
特に久しぶりで演奏する場所へ行くと、その場所で演奏していた昔の自分と再会することになります。
やあ、久しぶり!
というような感じですが、今より分かっていない分ちょっと付き合いにくい。
まあ、実際に録音を聴けば「なかなか頑張っていたな~」と好感が持てることもたまにはありますが。
しばらくぶりの友人に会う時、最初はすこしばかり億劫なのですが、たいがいは会って旧交を温めます。
そんな感じに似ているかもしれません。

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このバンドは、彼女のオリジナルが中心です。
どの曲も女性らしい感性に満ちています。
曲を覚えて演奏したいところですが、人の曲までメモリーする余裕が無いのが残念です。
毎月共演するなら、可能ですがワンポイント・リリーフだと難しい。
それでも事前に練習はしました。
ピアノソロが先行した場合は、その間にコードを覚えることができます。
その場合は、ストーリー性のあるソロになる可能性が高くなります。
しかしまだまだですね。
決定しない方向性や、無くても良い音があります。

ドラムの水口泰邦は、最近めきめきと上達しています。
もともと音が綺麗で、スティック・コントロールは上手です。
今日のような底なりするパワーが、彼を変えています。

飛び入り参加のアルト・サックス、平山順子さんも良いプレイヤーでした。
僕は初対面の若手プレーヤーには人見知りします。
僕の考えている、音楽家としての理想にほど遠いことが多いからです。
これは技術力とは無関係ですが、最終的には演奏に色濃く反映されます。
久々に共演することが苦痛ではない、若手アルトに出会いました。

写真提供は星野裕成氏です。

by sunrisek6 | 2010-08-30 12:20 | ライブ
2010年 08月 28日

南青山・BAR ym(バー・ウム)

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ベーシスト、金子健トリオとしての演奏でした。
この店は通常ライブを行っている訳ではありません。
しかし南青山という場所で、リーゾナブルな値段設定、しかも店内はゴージャスです。
金子健のお客さんが多く来店し、ライブ会場的な雰囲気になりました。

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リーダーは僕ではないので、最初こそ遠慮がちに演奏。
しかし考えてみたら、これまでお客さんの要望通りにやって舞台が好転することは稀。
何故かと言うと、僕たちは24時間そのことばかりを考えて、また人生を賭けているからです。

しかし演奏は好サポートのお陰で、非常に楽しく終了しました。
このメンバーで再演したいと思います。

しかし、この店は客で来たいですね。
普通のジャズクラブの三軒分のスペースがあります。
皆さんもいかがですか?

by sunrisek6 | 2010-08-28 18:49 | ライブ
2010年 08月 26日

前橋・中島楽器

高崎から上越線に乗り換えて前橋へ。
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ここ上州は、夏の強い日差しでも有名です。

今日は前橋の中島楽器へ、アルト・サックスの定期検診に行ってきました。
また個人レッスンもありました。

先月に中島楽器主催で、僕のセクステットのコンサートがありました。
お客さんからのレッスンンのオファーでした。
長野県佐久市からいらしたそうです。
独学なのになかなかセンスが良い方でした。

夜はもちろん中島社長と話に花が咲きます。
楽器の具体的な話よりも、人間そのもの考察の方が多いですね。
少しは楽器の話も出ます。

今回は次のような話も出ました。

楽器は鳴る鳴らないではない。
また音量や迫力をステータスにしている演奏者は、本質を逸れている。
音楽は観客に何を伝えるか、が重要。
伝える音は演奏家が創り、楽器はそれを拡大して完結させる。
だから楽器の作り手はそれを助けることに心血を注ぐが、それ以外の余計なことは一切手をくださない。
演奏者も具体性の無い、幻想的とも言える機能性を楽器には求めない。

書くと当たり前のことですが、子供みたいにはしゃぎながら意気投合。

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何と言われようが、これは僕の音楽を進める力となっています。

by sunrisek6 | 2010-08-26 22:18 | 友人
2010年 08月 25日

新宿・サムデイ

新宿サムデイ、僕のセクステットです。
今回は新曲が三つ。
オリジナルの「Pedestrian」をアレンジしたもの、ホレス・シルヴァーの「Nutvill」にモンクの「Evidense」。
それぞれに面白い演奏になりました。

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最近やっていることですが、自分のバンドの場合は曲の和音進行は極力覚えます。
もちろん時間的に無理な場合もあります。
それほど記憶力に恵まれている訳ではありませんから。

頭の中に音があれば、即興演奏中に楽譜を見ずにすみます。
その分、周りの音が聞こえます。
というより、そうしないとサウンドしないからです。

楽譜を見ていると、音のひらめきよりも経験上既知のスケールをはめ込んでしまう可能性があります。
頭の中に聴こえるメロディーに、スケールが優先するのは間違えています。

レスター・ヤングを再確認しています。
その時代の表面的なスタイルでは無く、普遍的な音楽の創造に関してです。
ですからウェイン・ショーターにも興味が尽きません。
何故なら、彼らはその根底において類似点が多いからです。
またパーカーやモンクなどにも、聴きとれる部分です。

現在の僕のやり方は、ビバップからモード的な考え、またペンタトニック・スケールが混ぜ合わさることによりできているようです。
もちろん学生時代に練習した近代フランス音楽も、その和音とスケールににおいて大きな経験になっているようです。

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今晩の曲目で、少し難解にとられる可能性のあるオリジナルを演奏しました。
受け入れられるか心配でしたが、これは杞憂でした。

当たり障りのないノリノリの曲や、美しいメロディーのスタンダードばかり演奏するのは、かえって観客の皆さんを愚弄しているのです。

僕たちはお客さんの感性を信じます。
また僕らも、具体的な言語(音楽的に確立した方法論)を用いて演奏せねばなりません。

自分が一番後悔するのは、次のような場合です。
それは、やりたい演奏をやりたいようにやって受け入れられなかった時では決してなく、中途半端に妥協して良くない結果になった時なのです。

by sunrisek6 | 2010-08-25 10:19 | ライブ
2010年 08月 18日

渋谷・ko-ko

3か月続けた若手トリオとの共演。
多分この店でやるのは、これが最後でしょう。
今後は場所を変えて考えようと思います。

しかしともかく今日は楽しい演奏でした。
お客さんがたの熱心な姿勢が、演奏家の意識を高めた結果となりました。

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ベースは石川隆一、この中で最も若いプレーヤー。
音楽に対する真剣な態度に好感がが持てます。
また自分のスタイルを作ろうとする才能を感じます。

ドラムスの長谷川学は、若手と言ってもキャリアのあるドラマー。
すでに水準に達したテクニックと音楽性を持ち、若々しい感覚を僕に与えてくれる演奏家です。

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ピアノの中嶋錠二からは、こんなメールをもらったことがあります。
演奏後の話で、僕が考えている理論の一部を披露した後のことです。
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「今日は勉強になりました。ここ何年、自分自身の研究不足で、全然思い通りのサウンドが出せず葛藤していました。(中略)今後もっと研究して行こうと・・云々」

当然のことながら、僕は非常に嬉しく感じました。

このバンドで演奏するのは、リラックスできて楽しい。
また、リーダーである僕を中心にアンサンブルをまとめる好意と技量が彼らにあります。

個人的にも、現在考えている音楽の流れの一部分が表出できた瞬間がありました。
幸せなライブを作って頂いた方々に感謝いたします。

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by sunrisek6 | 2010-08-18 08:48 | ライブ
2010年 08月 16日

横浜能楽堂

昨夜は六本木のアール・オブ・ミークラブでライブ。
ドラムスの原田イサムさんのカルテットでした。
お盆なのに、イサムさんのファンの方々で満席。
最初は冷房もききにくい状況。

イサムさんは来年傘寿ですが、そのパワーは衰えておりません。

演奏後にお世話になっている赤羽紀武先生に誘われ、赤坂で飲みました。
日本のジャズの創世記の話が多かったのですが、実は印象に残ったのは政治論。
非常に心強い政治思想を聞けました。
先生とは、またゆっくりと話をしたいものです。

さて今日は終戦記念日。
色んな意味で支えて頂いている、星野裕成氏。
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二回目になりますが、能楽鑑賞に連れて行って頂きました。
場所は横浜能楽堂です。

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今回は特集「平家物語の世界」。
3部構成で、最初は平曲と呼ばれる琵琶の伴奏による謡いです。
いわゆる雨月物語の中の「耳なし芳一の話」で有名な琵琶法師のような形態です。
語られるのは源三位頼政の、敗戦と自刃の話です。
正直言って、僕にはまだまだ真の良さは理解できません。
勉強が不足しております。

しかし次の狂言は、心から楽しめました。
野村萬斎氏のの名前は、能楽に興味のない方々も聞き及んでおられるでしょう。
本物を見てびっくりしましたが、物凄い存在感です。
またその声は、僕が楽器を通して理想とする音の響きを聴くことができました。
良く通り、明確で、太く柔らかいという表現はそのまま音楽にも通じます。
勿論その所作は、まさしく芸術でした。

最後の演目は、もちろん能です。
今回は台本を読みながらの観賞だったので、内容を正確に把握することができました。
これも頼政の話。
平家物語は平家のあわれを描いたものが圧倒的に多いのですが、これは珍しく源氏側の悲劇を語っています。
シテ(主役)の演技は、真に素晴らしいものですが、今日は鼓の凄まじさにも圧倒されました。
能では幽霊(怨霊や亡霊)が出現することが定番ですが、その舞台の緊張感を美しく、また洗練された恐怖を音で表現します。

おこがましく申し上げれば、僕にも能の素晴らしさが少し分かった次第です。

ここまでの知識は、星野さんの解説に依るところが大きいです。

終了後は東京へ戻り、終戦記念日に僕らの先祖に感謝を込めて献杯。

色んな話が出ましたが、日韓併合に関しての首相談話に話が及びました。
星野さんは多くの文献から、新たな事実を引き出してくれました。
少なくとも重要なことは、現在の国際情勢で過去の事実を考えるのは間違えています。
その当時の情勢は、今のように安寧ではなかったのです。
多くの国は、その本当の事実を検証していません。

僕は音楽家なので、直接的に政治に関与することは無いでしょう。
しかしいつも考えています。

今年の終戦記念日は、もっとも実り多い記念日となったかもしれません。

by sunrisek6 | 2010-08-16 22:01 | 文化芸術
2010年 08月 13日

草加・シュガーヒル

ここのところ考えている方法が、西直樹とのデュオでできないわけはありません。
やはり音楽は自然に流れました。
僕は口の中に、例えばエレクトリック・ギターがその音色を多彩にするために用いるエフェクタが欲しいのです。
単に美しい音だけではなく、多彩な音。
上手くやれば、その一つ一つは勿論美しいでしょう。
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今まで意味が分からなかったタイトル「Children Of The Night」は、ショーターの評伝「Footprints」に記述がありました。
ウェイン・ショーターはホラーやSF映画が大好きで、多くの作品は映画のシーンから影響を受けています。
この曲は吸血鬼ドラキュラの
「夜の子供たちよ、目覚めて美しい音楽を奏でよ!」
という台詞が作曲中、ずっと頭の中にあったそうです。

それは良く理解できます。
僕も『Dune」という映画から「The Spice」という曲を書きました。
これもSF映画です。
作曲に関して、この天才の足下にも及びませんが、曲の発想のプロセスは少しわかります。

持論ですが、無調性あるいは12音音楽を自然体で受け入れる方法があります。
それは、映画のミステリアスなシーンを想像するのです。
ホラーでも、サスペンスでもかまいません。
そのシーンに流れる音楽は、殆どの人々は嫌悪感を感じることなく聴いています。
場合によっては、興味深く美しいとさえ感じるかもしれません。
そういえば「R.N.A.」という僕の曲は、「ヘル・レイザー」というホラー映画からメロディーの着想をもらいました。
映画を観たときに時に一度しか聴いていないため、詳しくは忘れましたが。

武満徹の作品も、映画の中で多く使用されました。
特に安部公房は100%です。

安部公房と言えば、最近僕が読んでいる村上春樹の作品と共通する部分もあります。
実は7冊読んで、今は8冊目。
昨日は新たに3冊買い込んできました。

韓国併合に関する首相談話に、この先民主党を支持することは決して無いと考えたり、小説や映画と音楽が密着していたり、この夏は夏らしい精神的な冒険に満ちています。

by sunrisek6 | 2010-08-13 10:21 | ライブ
2010年 08月 12日

銀座・スイング

北村英治さんのバンドです。
いつもながら北村さんの流麗な演奏を聴きながらのプレイは、想像力を刺激されます。
北村さんの演奏は緻密とも言えます。
たとえ一拍の変化音でも逃さずに、それは即興演奏のラインに導入されます。

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僕はいつもと異なったアプローチをとってみました。
サテンドールのセッションでは、ある程度の効果が出たやり方。
このセッションでも有効なのでしょうか?

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具体的に何をやっているかと尋ねられても、まだはっきりと説明できません。
しいて言えば、レスター・ヤングとウェイン・ショーターに大きな共通点を発見したこと。
あるいは、その方法には時代性の束縛が無いこと。
この辺りでしょうか。

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結果的には、いつもより自然な流れを掴めたように思えます。
何度も申し上げましたが、このセッションには譜面がありません。
初めての曲を耳だけで演奏しなければならない瞬間が多くあります。
そしてこのことこそが、現在のアプローチを生んだとも言えます。
譜面を見ながらの演奏は、うまくやらねば音の紡ぎ方が軽くなります。
間違えでは無くとも、人の心に届きません。

ところで来月9月6日にも、ここ銀座スイングに出演します。
初めてですが、この日はセッションリーダーをやります。
松島啓之・・・トランペット
吉岡秀晃・・・ピアノ
上村信・・・・・ベース
広瀬潤次・・・ドラムス

隙のないメンバー構成になりました。
この日は50~60年代のジャズチューンを中心に演奏します。
お運びをお願い致します。

by sunrisek6 | 2010-08-12 10:55 | ライブ
2010年 08月 09日

東京湾クルーズ

ハウスボート・クラブ(HBC)主催の「Moonlight Jazz Cruise」とは別件で、企業の船上パーティーでの演奏。
いつもよりも早い時間からの出航。
景色が違います。

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夏の暑さを忘れるクルージング。
水面を吹きわたる風は、清涼感があります。

うまいことに、ユリカモメも入ってくれました。

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今回は少し雲が出ていたことが幸いし、綺麗な夕焼けも。
船長の村田さんもおっしゃっていましたが、空はこんなにも広いのですね。

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ヴォーカルの片桐都さんと、ギターの天野丘(たかし)さん。
お客さんは、若くてカッコいい社長と明るい社員の皆さん。
こちらも真剣にジャズを演奏しました。

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お台場の海からは、レインボーブリッジとライトアップされた東京タワー。

最近読んだ本の影響で、この瞬間の美しさが気持ちに響きます。
これで音楽が鳴ってくれれば良いのですが。

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船長の村田さんを囲んで、メンバーと。
次回は10月24日のクルーズ。
一般の方もOKです。
中秋の名月を愛でながら、美味しい食事とお酒。
そして僕たちの演奏、いかがですか?

by sunrisek6 | 2010-08-09 12:11 | ライブ
2010年 08月 08日

六本木・サテンドール

六本木サテンドール・スペシャルセッションでした。
今日も日本を代表する演奏家と共に、意義のあるセッションとなりました。
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メンバーは
高瀬龍一(tp),向井滋春(tb)、
市川秀男(p)、佐瀬正(b)、大坂昌彦(ds)です。

実は即興演奏に対して、新たなイメージを持っています。
何か、そこにあるべくしてあるような音楽にならないか?
上手く言えませんが、もっと自然体で正確なメロディー。
奇をてらったフレーズでは無く、確実に理解しているメロディー。
そして、もっと音楽の可能性を探るハーモニーやスケール、またリズム。
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市川さんのバッキングは、その大事な何かを示唆してくれます。
向井さんから、アドヴァイスをもらいました。
認めてもらえたことを嬉しく思います。

さて、これをどんな形でやりましょう?
曲も書くべきです。

モーツァルトに、いかにしてあのような美しい曲を書けるか質問した人がいたそうです。
彼はこう答えました。
「僕の曲が素晴らしいかは分からないけど、少なくとも僕はそんな愚問を発することはせずに曲を書いただけだよ。」

僕も、そろそろ愚問を発することを止めねばなりません。

by sunrisek6 | 2010-08-08 01:22 | ライブ