藍色の研究

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2011年 05月 30日

ふたたび被災地へ

仙台市の東に位置する七ヶ浜町。
ここは半島になっているため、津波の被害も甚大でした。
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会場へは仙台駅から高速道路を使い、40分ほど。
高速を降りてから多賀城市を抜けます。
この街も仙台港が近い為に、水が入った様があちらこちらで爪痕を残しています。

七ヶ浜へは、あえて津波の被害の大きかった浜を周って頂きました。
この目で見ておく必要を感じたからです。
テレビのニュースや新聞などで何度見た状況ですが、実際に目の当たりにすると言葉もありません。
写真は撮りませんでした。
ここに掲載しても、何もお伝えできないからです。
高い電柱のかろうじて残った電線に、瓦礫が絡んでいます。
建物の上に漁船が乗っています。
全てが波に飲まれたことを物語っています。

さて会場は高台にあるコンサートホール。
七ヶ浜国際村。
ここはステージの背景が巨大なガラスになっていて、美しい海の景色を見ながら音楽を鑑賞できるホールです。
しかし今は避難所として使用されているため、演奏はロビーで行いました。

今回も奥田建設会長の奥田和男氏にお世話になっています。
なんと会場にグランドピアノをレンタルで入れてくださいました。
ピアニストの田中裕士氏は電気ピアノを想像していため、グランドが運ばれてきた時
「鳥肌が立った」
と言っていました。
高いモチベーションでの演奏になったことは言うまでもありません。
また宮城県議の方や自民党宮城県連の方々とパイプをつないで頂きました。
皆さん復興に尽力されている、立派な政治家です。

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実はいつもより緊張していました。
何日か前からプレッシャーを感じていました。
いつもは正直に演奏すれば何か音楽的に伝えることができるし、また仮に付表でも自分の力の至らないことであって、これは如何ともしがたいことなために思い煩っても何もならないからです。
ところが今回は力が至らないのは、自分として許し難い。
事前に共演する村上寛氏に、演奏の方向性への助言を貰います。
お陰で特別に分かりやすくした演奏はせずに、最も力の出るいつも通りのかたちでやろうと心に決めます。

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選曲こそスタンダードを盛り込みましたが、メンバー全員が力を出したように思います。

残響の多い会場だったのですが、村上寛氏のドラムには大きく支えられました。
複雑なリズムもひたすら美しく分かりやすい。
こんなに凄かったのですね。

佐瀬正氏は雨の中、ベースを抱えて大変だったともいます。
セミアコースティックベース(胴体が省略されている楽器)という手もあったのですが、メインの楽器を持ってきてくれました。
勿論素晴らしいビートを寄与してくれました。

ジャズの生演奏を初めてお聴きになる方々も多数いらっしゃったのですが、皆さんに楽しんで頂けました。
盛大なアンコールも掛りました。
最後は名曲「ふるさと」。
ギターのカポネさんの歌声に、会場の皆さん方も起立され3番まで大合唱。
「大山さん、気持ちが入ると歌いながら泣いちゃうかもしれません」とカポネさん。
「もっと入り込んだら泣かなくて済むかもしれません。」
無責任に答えた僕ににっこり笑って、最後まで素晴らしく歌ってくれました。
本当のプロですね、頭が下がります。
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皆さんのお陰で無事に終了し、微力ながら何らかのかたちでお役に立てたことを心から感謝します。
東北の方々は、精神的に日本人の原型かもしれません。
避難所にいる方々に、たくさんの美しさを見ることができました。

次回は学生のクリニックへと出向く予定です。
前橋・中島楽器の社長も楽器メンテナンスで協力してくれます。
また会場に来てくれた芸大の同級生で仙台フィルハーモニーのフルート奏者、山元康夫氏も協力を頂きます。
彼は僕のために、自ら考案した分厚いフルートのエチュードを持ってきてくれました。
練習しなくちゃ^_^;

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東北のお酒を頂き、車内で飲み干す面々。
しょうがないな~。

by sunrisek6 | 2011-05-30 13:11 | 復興支援
2011年 05月 27日

赤坂・バードランド

ドラマーのケン岡本氏のバンド「Funky Jazz All Stars」でした。
赤坂バードランドは、現在ハワイアンを中心に演奏する店になっています。
昔は六本木にあり、縦割りで(同じ曜日にブッキングされること、カレンダーを縦に割ったようなのでこのように言う)松本英彦氏、鈴木章治氏、世良譲氏などが出演する名門ジャズクラブでした。
僕のクラリネットの鈴木章治さんにはお世話になり、良く共演させてもらった嬉しい記憶があります。
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カルテット、クインテット、そしてヴォーカル(ジェームス・K)が入った形で演奏。
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岡本さんも被災地での演奏を考え、役所に交通費のサポートをお願いしたそうです。
ところが「その交通費を義援金にした方が良いのではないでしょうか?」と答えられ、憤慨して役場を後にしたそうです。
NPOなどで、慰問のための音楽や演劇をまとめる組織が必要ですね。
良いアイデアのある方は、どうぞお知らせください。

by sunrisek6 | 2011-05-27 11:15 | ライブ
2011年 05月 25日

前橋と田町で

月に一度、前橋の中島楽器へ行っています。
レッスンと楽器の調整(問題があれば)ですが、夜は中島社長と飲みに行きます。
まはや楽器業者と演奏家の関係ではなく、何でも話せる友人です。

この夜は被災地の学校へ、無料の楽器メンテナンスをやって貰えないか尋ねました。
中島社長は、ふたつ返事でOK.
リペアーを二人も連れて仙台へ行くことを了解してくれました。

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この話を仙台奥田建設の奥田会長に打診したところ、非常に喜んでもらえました。
僕は無料クリニックということで一緒に行くつもりです。
日取りは難しい。
学生は平日は授業で時間がとれません。
決して忙しいとは言えない僕も、土日は仕事が入っています。
もしかしたら夏休み以降になるかもしれません。

まあ、とにかくそんな話で大いに楽しみお酒も進んでしまった訳です。

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朝方は雨も残っていたのですが、ホテルから群馬の山々を眺めると美しい。
二日酔いの頭も少しはっきりし、今日は飲まないぞ~と思ったりもします。

一旦帰宅すると、この29日被災地コンサートのための仙台行の切符が5人分届きました。
ドラムスの村上寛さんに、電話連絡してどこかで切符の受け渡しができないか打診。
僕は東北新幹線の乗車駅が大宮なので、寛さんに皆の分を持っていて貰おうという、むしの良いことを考えたからです
目白のa-noteのレッスン終了後に、寛さんと田町駅で会いました。

切符を改札口でお渡しするだけの予定でしたが、最近の改札は人の手と手が届かないのですね。
一旦出て握手すると、どちらからともなく「軽く一杯いきましょうか」ということに。

実は寛さんは、僕の大尊敬するドラマーなのです。
JAZZに対する姿勢を聞いていると、自分がまだまだその高さに到達していないことがわかります。
しかし一緒に飲むのは、実にありがたく嬉しいことなのです。
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考えてみたら、物凄いピアニストのお気に入りドラマーです。
ケイ赤城氏、佐藤允彦氏、故本田竹広氏、そして穐吉敏子氏。
またまた飲み過ぎて大宮の駅の階段を半分ぐらい落っこちました。
背中から滑って行ったのですが、なかなか楽しい経験です。
周りの人たちから「大丈夫ですか」と声を掛けられ、恥ずかしいながら、日本の若者も捨てたもんじゃないなどと考えたりしました。
楽器も身体も無事です。
非常に楽しい二日間でした。

by sunrisek6 | 2011-05-25 18:20 | 友人
2011年 05月 21日

高輪・アメリカンクラブ

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東京タワーの近くに位置する、アメリカンクラブ。
今日は『Jammin'Of Japan』と題して様々な音楽を演奏しました。
僕はマイク・プライスのセクステットで参加。もちろんジャズです。
歌手のアンドレア・ホプキンスとハービー・トンプソンも加わり、豪華なショーを演じました。
写真はジョン・ケン・ヌッツォ、世界的なテノール歌手です。
最初は『乾杯の歌』などポピュラーな選曲でしたが、最後はプッチーニのトゥーランドットから本格的なアリアを歌いました。
会場の関係でマイクロフォンを使用したのですが、それでも素晴らしい歌声でした。

by sunrisek6 | 2011-05-21 11:46 | コンサート
2011年 05月 21日

草加・シュガーヒル

今日のシュガーヒルは、デュオとしては初顔合わせ。
ピアノの続木徹氏でした。
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続木さんは、非常に物腰の柔らかい方です。
それはジャズ界でも、最も柔らかいと言っても良いぐらいです。
そして音楽に対して、非常に真摯な態度で接しておられます。
デュオでの演奏は、安心して任せることができる安定感を嬉しく感じました。
また色んな形で共演できれば、と思います。
来月はベースの石川隆一とのデュオ。
ベースとの二重奏は久しぶり。
これも楽しみにしています。

by sunrisek6 | 2011-05-21 11:11 | ライブ
2011年 05月 19日

新宿・サムデイ

二日連続で新宿サムデイ。
しかもフロントに3管という同じ編成。
異なるのは、リズムセクションが中堅のミュージシャンというところ。

リーダーの高瀬龍一は調子を上げています。
もともと美しいメロディーラインを持っていますが、それに加え音に太さと滑らかさが加わったようです。

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リズムセクションも好調。
久々のベース、高瀬裕も素晴らしいビート。
ピアノの三木成能も、モダンなハーモニーと隙のないメロディーの構築。
最近リーダーアルバムをリリースした田鹿雅裕は、緻密なビートにエネルギーが加わっている。
う~ん、うちの若手リズムセクションにも聴かせたい。
二日続けて演奏すると、いけないことですが、つい比較してしまいます。
まあ、これはリーダーのバンドを良くしたいという向上心の表れだ、と大目に見てもらいましょう。
もちろん、僕も非常に楽しんで演奏できた夜でした。

by sunrisek6 | 2011-05-19 09:08 | ライブ
2011年 05月 18日

新宿・サムデイ

メンバー一新。
初めてのセクステットです。
多くのお客さま方にいらして頂き、若手も力を出しました。
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何故メンバーチェンジを行った理由は、決してこれまでのミュージシャンに不服があった訳ではありません。
若手を使い、彼らに僕の考えを伝えて、ひとつの方向性へ向かうためです。
信頼関係が必要です。
正直言って、僕が信頼されているかどうかは分かりません。
今後の音楽的結果を見れば、明らかになることでしょう。
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演奏として悪くはありませんでした。
チームの連携は悪くない為、個人の打率を上げること。
またダブルプレーなどの、華麗なリズムセクションのディフェンスも欲しい。
一日だけですが、このバンドで旅もあります。
次回は8月16日。
お盆の書き入れ時に入れてもらいました。
それまでには進化していると思われる、このセクステットをよろしくお願いします。

by sunrisek6 | 2011-05-18 15:01 | ライブ
2011年 05月 17日

六本木・サテンドール

震災復興チャリティーコンサートでした。
多くの演奏家が参加。
最初は今田勝氏のトリオからスタート。
そこにトランペットの原朋直氏が参加。
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いつもながら暖かく、素直な演奏は、心に染み込んできます。
この後、僕も参加してクインテットに。
共演できることを、幸せに感じます。

この時のドラムスは奥平真吾氏。
実は初対面です。
評判通りの国際級のミュージシャンでした。
音楽的、精神的成熟が若くても可能だということがわかります。
お陰で非常に気持ち良く、演奏を終了。

この後も多くの演奏が続きました。
6時~12時の6時間の長丁場。
さすがにくたびれて、10時にはお店を出ました。
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満員御礼の店内。
被災地の力になろうという気持ちは、持ち続けなくてはなりません。

今月29日に名取市の避難所での演奏が決まりました。
今回は僕のクインテットという形を取らせていただきます。
避難所によっては、仮設住宅への移動が進み始めました。
新しい場所での生活の為に、少しでも音楽が応援にならんことを願っております。

by sunrisek6 | 2011-05-17 08:59 | 復興支援
2011年 05月 16日

スヌーキー・ヤング氏逝去

この二日間はクリニック。
一日目はジョリー・フェローズという社会人ビッグバンドでした。

このバンドでベイシーナンバーを練習したのですが、忘れてならないのはスヌーキー・ヤング氏の事です。
彼はカウント・ベイシー楽団の第二期黄金期のリード・トランペットを務めました。
類い稀なリズム感は、自由自在に八分音符を操りました。
しかもレイドバック(恣意的な遅れ)を一切排除しつつ。
リード・アルトのマーシャル・ロイヤル氏と共に、ベイシーアンサンブルの礎を築いたことに異論をはさむ者は皆無です。
Eugene Edward ”Snooky” Young、1919年生まれ、享年92歳。
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生涯現役でした。
その類い稀な技量のみではなく、素晴らしい人柄で多くの音楽家に尊敬されていました。
僕も多くの事を学びました。
ご冥福をお祈りします。

by sunrisek6 | 2011-05-16 10:14 | 社会
2011年 05月 13日

シュルレアリスム展

昨夜は、大宮のアコースティックハウス・ジャムでの演奏。
最近良く共演する、若手とのカルテット。
苦言を呈しながら、演奏を進めています。
バンドサウンドの為には、この方法しかありません。

b0094826_18513927.jpgさて今日は、やっと行って来ました!「シュルレアリスム展」。
乃木坂の国立新美術館は、初めての訪問。

開催が決定した時から、すごく楽しみにしていました。
しかし震災で、つい失念。
気が付いたら、もう行く暇が無い!

ところが震災で閉館時刻を早めたりした関係で、会期延長。
お陰で間に合いました。

学生の頃から、シュール・リアリズム(フランス語的にシュルレアリスム)超現実主義が好きでした。
これはもう好きとしか言えません。
僕のやっている音楽も、ある部分は似たようなものです。




芸術にはアポロ的なものと、ディオニソス的なものがある。
僕の尊敬するフルトヴェングラーも記しています。(音と言葉)

太陽と月、光と闇、天使と悪魔。
どれも芸術の重要な要素です。
天秤座の僕は、偏ることを好みません。
アポロ的なだけのものには、興味が無いのです。
逆もそうですが。

さて素人の講釈は切り上げて、いくつかの作品をご紹介します。

■ジョルジョ・キリコ「ギヨーム・アポリネールの予兆的肖像」
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シュルレアリスム初期の重要な画家です。
ヴェロネーゼ・グリーン(そう呼ぶそうです)の空が綺麗です!




■ジョアン・ミロ「シエスタ」
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美しいと言えば、これはずば抜けていました。
横たわる女性を描いているようにも感じます。




■マックス・エルンスト「ユピュ皇帝」
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エルンストも好きな画家の一人です。
このような絵を見せられると、時間を忘れ幸せになります。




■サルバトール・ダリ
「部分的幻覚:ピアノに出現したレーニンの六つの幻影」
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最も世の中に知られた、シュルレアリスムの代表的な画家でしょう。
この絵は初めて見ましたが、他の作品と少し異なっています。
シュルレアリストにとって、レーニンは英雄です。
この時代は多くの人々が勘違いをした訳です。
ソ連のような恐ろしい国が出来上がるとは、誰も想像だにしなかったのですから。
勿論、作品に罪はありません。




■ユディト・レーグル「科学の結婚の炎」
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初めて知った画家です。
この中ではかなり現在に近い作品。
1954年と言えば、ジャズが調性を乗り越える準備運動をしている頃。
この圧倒的な赤には、画面に吸い込まれていく会館があります。
実物は非常に立体的です、3Dとは比べ物にならないほど!





■ルネ・マグリット「秘密の分身」
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個人的には、最も好きな画家。
21年前にマグリット展を見に行って以来のファンです。
練習室には、彼の作品「Grand Family」が貼ってあります。
僕のオリジナル「白紙委任状」は、彼の作品から頂きました。


今回の展覧会は、かなりの量があり満足しています。
また期せずしてダリの短編映画「アンダルシアの犬」を、久々に観ることもできました。
残念ながら明後日で終了。
じわじわと心が反応しています。

by sunrisek6 | 2011-05-13 19:43 | 文化芸術