藍色の研究

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2012年 07月 28日

四谷区民ホール

新宿御苑のすぐ傍にある、四谷区民会館。
ここにあるホールでのコンサート。
年に5回ほどクリニックをしている社会人バンド、ジョリーフェローズのリサイタルでした。
もう3年ほどになりますが、今回は初めて共演もしました。
ホールも良く、音響も良いセンスで演奏会を終えることができました。
毎回少しずつ力を付けているバンド。
次回も楽しみです。

by sunrisek6 | 2012-07-28 16:58 | コンサート
2012年 07月 26日

レコード鑑賞

東川口にある、上野陽一氏宅で多くのレコードを聴かせて頂きました。
上野氏はオーディオ愛好家で、JBLを中心としたスピーカーセットは手作り。
また自宅でジャズライブも催す、真のジャズ愛好家でもあります。

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このところサキソフォンの音に新たな発見と、自分自身の音の再発見のために、このような素晴らしい再生装置を充分なヴォリュームで聴くことが必要だったのです。

上野さんのセットは、暖かく柔らかい音で耳に刺さるサウンドは一切ありません。
氏がオーディオ的な数値では無く、音楽としてサウンドを捉えている証拠です。
そしてオーディオ的な解説は一切されません。
あくまで音楽を聴くのです。

今日のラインナップは、最近富に興味を持っている渡辺貞夫氏のアルバムから。
渡辺貞夫「ライブ・アット・ピットイン」
シダー・ウォルトン・トリオとの共演、こんなにも素晴らしかったかと再認識。
「ラウンド・トリップ」、チック・コリア、ヴィトウス、ディジョネットとのフリーフォームをソプラニーノで。リズムセクションが凄い。
「I'm Old Fashioned」ハンク・ジョーンズ、ロン・カーター。トニー。ウィリアムスとの共演盤。

次に無名のアメリカ人プレーヤーが日本で残した(スリー・ブラインド・マイス)録音。当時の日本の若手(日野元彦、池田芳夫氏等)がバックに廻るが、音は良いが音楽的内容は素人のようだった。
この時代は、米国人のジャズっぽいサウンドのみで圧倒されていたのかもしれない。

そしてサダオさんが大好きだったチャーリー・マリアーノ。
初めて聴くアルバムは。ドラムスのシェリー・マン名義のコンテンポラリー盤。
実に素晴らしい。サダオさんが傾倒するのは当然。

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CDへ変わり、日本のアマチュアビッグバンドのアルバム。
早稲田ハイソサエティと慶應ライトミュージックのOB混合バンド、「ハイ・ライト」。
相変わらずネーミングは上手い。
内容も立派で、韓国のプロビッグバンドより上手い。

次に僕が注目する池田篤のピットインライブ。
辛島文雄氏をピアニストに、あっちゃんらしい演奏の数々。
テナーまで吹いていたのには驚く。
現在病気療養中であるが、早期の回復を祈る。

ここで僕の持ってきたCDを掛けてもらう。
最近NHKで演奏した音源。
やはり良いセットで聴くと、色んなことが分かる。
非常に参考になる。

マリアーノの晩年の名作「Silver Blue」。
自宅のセットで聴くと、若干高音が痩せた印象があったがとんでもない。
やはり極上のアルト・サックスのソノリテを持つ名手だ。

尊敬するテナーの山口真文しの新作。
ピアノの片倉真由子を始め、若手が真文さんをしっかり固める。
全曲が真文さんのオリジナル。
どこを切っても完璧、脱帽。

その後に名盤「サキソフォン・コロッサス」。
改め、てロリンズの並はずれた力量が、まざまざと記録されている盤であることを認識する。

最後にデイヴ・リーブマンの「Quest」。
さすがである。
一曲目の「ジキル博士とハイド氏」は、自分も演奏したいと思った。

ここで数時間に及ぶレコード鑑賞は終了。
実に収穫が多く、これからの意欲が湧き上がってきます。

2階へ移動して、奥様のチャコさん(恒子さん)の手料理と美味しいお酒をご馳走に。
グルメ系のミュージシャンなら、ここで写真を掲載するところ。
僕は飲むことと食べることと、そして会話に夢中になり撮影は忘れていました。

僕の方がちょっとだけ年下なのですが、若輩者の話を良く聞いてくださいます。
また僕の方も得るところが多く、実に楽しい時間を過ごすことができました。
最近ではノルウェーのピアノトリオも、ここで演奏したそうです。
日本人の芸術感が凋落しつつある中で、ご夫妻の行いは貴重です。

市民ボランティアによるフェスティバルなども多く開催されるようになりましたが、問題は彼らに音楽の良し悪しを判断する芸術的な耳が不足しているところです。
そのため首を傾げたくなる人選と、信じがたいキャッチコピーを見せられます。
嘘はいけません。

市民はあくまで素人、分をわきまえるのが日本人の美徳です。
上野夫妻のように、多くのミュージシャンのライブ会場に足を運ぶことで長年掛けてジャズの意味を理解されている方こそ、音楽監督の任に適しています。

難しい話も、笑い声のうちに過ぎて行きました。
また良い音を聴きに、ここを訪ねたいと思います。

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by sunrisek6 | 2012-07-26 11:24 | 文化芸術
2012年 07月 21日

明日はオンエア

先日に収録したNHKセッション2012。
明日22日(日)の23:00~24:00にNHK-FMでオンエアします。
まだ一カ月も経っていないのに、随分前のことのように感じます。
番組ディレクターの三浦こずえさんから、写真を頂きました。

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当日のラインナップです。

「C Jam Blues」
(2分48秒)b0094826_9511044.jpg
「Riiverside Jump」
(7分17秒)
「しのだづま」
(13分52秒)b0094826_9514793.jpg
「月の沙漠」
(9分53秒)b0094826_952975.jpg
「黒いオルフェ」
(5分55秒)b0094826_9523322.jpgb0094826_1062112.jpg
「In Case You Missed It」
(8分04秒)




当日のメンバーは、
(アルト・サックス)大山日出男
(トランペット)岡崎好朗
(ピアノ)椎名豊
(ベース)川村竜
(ドラムス)安藤正則



































みんな非常に良い演奏になったと思います。

また前にも書きましたが、録音も高い水準で行われています。
昔は深すぎるリヴァーブ(風呂場のような)だったのですが、
今回はほとんど自然な残響のみ。
ジャズはこのほうが、奏者の表現が伝わりやすい。








トランペットの岡崎好朗は、実に冷静で正確。
これには見習うべき点が多々あります。

椎名豊のピアノは、その美しい音に支えられています。
アイディアも独自のリズム的なアプローチが心地よい。

ベースの川村竜は、最後まで深いビートで音楽を支えます。
また幅のあるソロは観客を魅了。

ドラムスの安藤正則は、驚くほど正確なアンサンブル。
このセッションのために多くの時間を割いたことが理解されます。


最後に現場のスタッフの皆様に感謝の気持ちをお伝えします。
録音はもちろん、ディレクターを始め音響、照明、舞台進行、全てが演奏を大きく助けてくださいました。
プロデューサーが同窓だったということも心強い。
ありがとうございました。


観客の皆さま方は、最後まで僕達の音楽を楽しんでくださいました。
客席を見ながら演奏していると、その辺りは良く分かるのです。
そしてそのことが、演奏者の勇気となり音楽を創造して行く力を与えられます。
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演奏後のスナップです。
素晴らしいミュージシャンと共演できたことを誇りに思います。

再放送は27(金)の午前10:00~11:00。
お時間がございましたら、お楽しみください。

by sunrisek6 | 2012-07-21 10:27 | コンサート
2012年 07月 21日

大宮・アコースティックハウス・ジャム

今日も大宮ジャムでは、若手ミュージシャンとのセッションです。
ベースの石川隆一、ドラムスの海老沢幸二の両者とも音楽的に進歩していて嬉しく感じます。
そこに今回は初対面のピアニスト、川村健が加わりました。
東京理科大卒業、バリバリの理系が実に面白い演奏をします。
特にリズム的なアプローチは、これまで完成されていない分野のひとつでしょう。
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個人的には、かなりの部分にクロマティズムを導入しました。
もちろんミスもありますが、予想以上に音楽に力を与えてくれます。
どんなに美しく馴染んだフレーズでも、人間と言う生き物は倦むということを知っています。
だからこそ進歩があった訳です。
音楽に進歩は無いものの、個人の完成には新しさへの魅力はいつも存在し続けます。
若い頃はビバップが充分に新しいもので魅力に満ち溢れているため、この音楽に傾倒し極めようとすことは正しく、また自然な行為です。
しかしいつまでもそこにいると、たくさんの澱が溜まってきます。
ビバップの範疇を越えないように演奏を続けて行くことは、その時代をリアルタイムで過ごした若者(現在は70代後半)のみに許される特権です。
少なくとも、僕にはその資格が無いように感じます。

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写真を見る限り、随分辛そうに吹いています。
辛いのではなく、その瞬間に色々と集中して考えているためです。
相変わらず反省点はたくさんあるのですが、毎日少しずつ形になって行くようです。

by sunrisek6 | 2012-07-21 01:26 | ライブ
2012年 07月 19日

新宿・サムデイ

高瀬龍一セクステットでの新宿サムデイの演奏。
今月はかなりの時間を練習に費やしています。
2月に始めた自分にとっては新しい試み、クロマティック・アプローチの徹底的な練習です。
最初の4カ月は、何故これほどまでに物覚えが悪いのか忸怩たる思いでしたが、今月に入り少し展望が開けてきました。
全く出口の無い森の中を彷徨い、ようやく木々の間から空を眺めることができたような感じです。
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今日の高瀬龍一バンドは、このアプローチを行うのに恰好の題材が多く、様々な形でリズムセクションとの音による交わりを試しました。
クロマティシズムには抵抗感のある音楽も存在しますが、このバンドはリーダーを始めとして音楽的に前向きです。
30年前は、音楽的にトライしないジャズマンは周囲から認知されませんでした。
個人の理解の範疇を越えた、背伸びをし過ぎた悪ふざけもあり、そのことに対して僕は反対意見を持っていました。
そのため自分の完全に理解し演奏できるビーバップというスタイルに固執しました。
しかし心の中には、新しいフレージングに対する渇望がいつも居座っていました。
その気持ちに正直になれば、自分を前へ進めるしかありません。
最近のジャズシーンは、恰もトライしすぎた代償を払うかのように、分かりやすいジャズが主流になっています。

スペインの哲学者オルテガは「凡庸であることを自覚しつつ、凡庸であることに絶対の自信を持ち、自分の水準まで高い次元の芸術を引きずり降ろそうとする」人々を、大衆と定義しました。
音楽家は安易に階段を降りて、客席に挨拶に行き握手する必要はありません。
聴衆(リスナー)は、理解し難い対象に僅かでも心に問いかけてくる要素を発見したなら、理解すべく努力することこそ自分自身の感性を磨き人間性を高めて行くことを思い出さねばなりません。

こような強気なことを書くことができたのは、昨夜の僕の演奏に賛辞を与えてくれたお客さんがいたからです。
音楽家を育てるには、質の高い聴衆が必要不可欠です。
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by sunrisek6 | 2012-07-19 11:06 | ライブ
2012年 07月 07日

練馬春日町・レディ・デイ

僕の敬愛して止まない不世出の歌手であるビリー・ホリデイの愛称を冠したジャズクラブ、レディ・デイ。
一年ぶり2回目の出演は、前回と同じく佐藤達哉セクステットでの演奏でした。
今回はすべて佐藤達哉氏のアレンジメントと選曲。
バランスのとれたセレクションだったと思います。
中にはピック・アップ・ザ・ピーセスなどというようなファンクもありましたが、ドラムの安藤正則のグルーヴに乗せられて気持ち良くソロができます。
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決して広くはない店内ですが、満席でお客さんには非常に楽しんで頂けたようです。
個人的には、現在考えているフレーズを実践しています。
重要なことは、このコロマティシズムの演奏ではくっきりとラインを思い描くこと。
もっともっと細部まで考えて試みなければなりません。
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フロントの佐藤氏も岡崎好朗も、素晴らしい即興演奏家です。
今晩も非常に参考になりました。

ところで最近はある友人のお陰で、能楽を何度か鑑賞する機会に恵まれました。
偶然ですがお客様の中に、能楽師がいらっしゃいました。
下掛宝生流ワキ方の殿田謙吉さんです。

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ワキ方とは主役(シテ)の助演者ですが、舞台で重要な演技をします。
またシテと異なり素面(ひためん)、つまり面(おもて)を着けずに素顔で演技をします。
演技に気は入れても、余分な感情は入れない。
ジャズにおいてCoolに演奏することと同義。
本で読んだことはあっても、実際に話を聞くと響き方が違います。
我が国の誇りである、能楽師とお知り合いなれて幸せな夜でした。

by sunrisek6 | 2012-07-07 11:24 | ライブ