藍色の研究

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2014年 05月 31日

新宿・サムデイ

新宿サムデイでの高瀬龍一セクステットでした。
ドラムスが安藤正則に交代し、レパートリーにも変化があります。
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どう変わったかと言うと、バラード系の選曲を増やしたことです。一口にバラードと言っても様々な形が存在します。ですから一本調子な展開にはならないのですが、これには音楽的な多くの工夫を凝らさねばなりません。僕がバラードで苦労するのは(肝に銘じているのは)、バラードこそリズム感覚が厳密になるということです。ある程度のテンポは(それでも全くのところ完全に正しいスイングで演奏できることは多くありませんが)、その勢いでリズムを保つことができますが、バラードの場合は一拍が長い分広いスペースが与えられます。そしてその中において最も色濃くビートを感じる一点にアクセントを与えなければなりません。ここが難しい。それと僕が腐心するのは音の圧縮です。バラードは音量を絞る表現が多く使われますが、ただ単に小さいのは音楽表現が希薄になる恐れがあります。小さければ小さいほど息の圧力は掛かり、結果的に非常に疲労しました。これも良い経験で、このところの奏法上の課題を確認する機会を得られたことは自分にとって有意義でした。

by sunrisek6 | 2014-05-31 10:36 | ライブ
2014年 05月 25日

ジョリー・フェローズ・ジャズオーケストラ

日本で最も長い歴史を誇る社会人ビッグバンド、Jolly Fellows Jazz Orchestraのクリニックでした。
今年のリサイタルは目黒パーシモン小ホールで開催されます。僕は大ホールでは何度も演奏しましたが、閑静な佇まいの中に立つ音響の優れた会場でした。
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今年はアルトサックスフューチャーのサミー・ネスティコ編曲「Lover Man」などで共演する予定です。この曲はビリー・ホリデイの名唱やチャーリー・パーカーの名演もある高名なスタンダードナンバーです。僕も大好きなナンバーなので非常に楽しみです。

昨夜のクリニックでは、色々とリズムの乗り方に関して新しい試みも試しました。例えばアップテンポのスイングの場合、1拍と3拍に足踏みをして演奏することなど。最初は速いラテンのようになっても一向に構いません。このテンポで裏拍を強調すると、大概は前につんのめります。英語で言えば、リズムがラッシュした状態。この日本人の弱点はもう克服されるべき時期に来ています。そしてバンドのリズムセクションは、この数年で素晴らしく進化しました。それからメロディーのニュアンスに関する問題。ここはかなり変わりました。ここでは信頼関係が築けているため、それぞれが恣意的な方向に舵を切ることもありません。終了後には反省会という名目の飲み会。
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音楽の話から政治、経済、歴史のことまで。ビッグバンドに興味のある方はどうぞ。整理券が必要ですのでメールにてご連絡ください。

今日はイイダ・ジャズスクールのアンサンブルでした。こちらの方も来月6/29(日曜日)13:00より上野アリエスにおいて発表会を行います。フリーチャージ、飲食代は別途。今回はトリオとカルテットににより3バンドがたっぷりと演奏いたします。中にはオリジナル曲を持つバンド、オリジナルアレンジで演奏するバンドもありレベルの向上が伺えます。スモールコンボに興味のある方は、是非おいで下さい。
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by sunrisek6 | 2014-05-25 22:13 | クリニック・レッスン
2014年 05月 23日

六本木・サテンドール

このところの練習成果が完全に表現されたとは言い難いのですが、ある部分の壁は打ち壊せた感のある六本木サテンドールでの僕のセクステットでした。
全員がレギュラーではありませんでしたが、今日も素晴らしいミュージシャンとの共演に幸せな気分に浸りました。
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このバンドはひとつの音楽に纏まろうとする力が強いのです。それは日本人の長所のひとつで、音楽においていは実に重要なことです。戦後の欧米的倫理観や日教組の誤った自虐史観のために、皆が平等に発言できる権利があるなどと甘い勘違いをしている人間もいますが、僕は自己のバンドをやるときにそのようなミュージシャンには依頼していません。
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他の分野で活躍する芸術家が「お前たちのように皆が同じ方向を向く、ということに自分は耐えられない。自分はいつも自分でいたい。」という感想を伝えられたことがあります。残念ながら彼には思慮が足りない、と言わざるを得ません。僕の好きな言葉に「君子は和して同ぜず。小人は同じて和せず。」(孔子)がありますが、現代中国で失われたこの明言こそ真理でしょう。そして僕もそうですが、音楽家において実力的に低い人間は高い人間の行っていることを評価することはできません。僕はこのことに気付く前に随分と恥ずかしい発言を繰り返してきました。今は逆の立場になることもたまにはあり、教えてあげようか迷ってしまいます。しかしこのバンドは全くそのような心配がない。逆に彼らの演奏の様々な瞬間に学ぶべき輝きを見出します。
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そして観客の皆さんも素晴らしかった。決して満員とは言えないサテンドールでしたが、音楽を演奏して聴く側に受け止めてもらう、そしてそのエネルギーを観客から還元してもらい次の音楽的エモーションに発展させる音楽力学が実に正常に機能しました。この全ての状況はあり得がたい、文字通り有難いものこととして感謝します。
写真は「かやくちゃねえラビリンス」http://cachanee.exblog.jp/から転載させていただきました。

by sunrisek6 | 2014-05-23 09:39 | ライブ
2014年 05月 19日

吉祥寺・サムタイム

西村知恵Cd発売記念ライブ、吉祥寺サムタイムでした。
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彼女の歌唱につては、これまでも記事にしてきました。
HPのリリース・アルバムに更に詳しく紹介しております。
興味のある方は、どうぞご購入ください。

by sunrisek6 | 2014-05-19 13:56 | ライブ
2014年 05月 15日

銀座・スイング

北村英治氏のセッション、銀座スイングでした。
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(写真は当日のものではありません)
御歳85歳になられた北村さんは、クラリネットを演奏することが心底お好きなのに違いありません。1時間3セットは僕らでも楽なライブではありませんが、北村さんはこのようなことはものともされないご様子です。例えばピアノの高浜さんが歌う時にも、オブリガードを欠かしません。吹いて楽しいところは、必ず音を出されます。この前向きな姿勢が、驚異的なステージを実現しているのでしょう。
この頃僕は自分の70代、80代を考えています。その年齢になってどのようにジャズを演奏するかは、現在既に大きな問題で、今から考えて何かを対処せねば手遅れになります。そこで最も理想とするのがフィル・ウッズ氏で、完璧なサキソフォンのコントロールが氏の音楽を支える大きな要因のひとつだと考えると、いかにそれを継続しているかに興味が尽きません。特に彼の近年のCDなども参考にしていますが、少なくとも現在僕には奏法の不備な部分を完全に近い形で修正せねば未来は訪れないでしょう。先日聴きに行ったウェイン・ショーター氏の演奏も素晴らしいものでしたし、まだまだやらねばならぬことは山ほどあるようです。
以前にスポーツと演奏家の共通点に言及しましたが、もしもスポーツが100歳まで能力的に向上することが可能だったら、打率7割の打者や、100メートルを8秒で走る選手が出現するかもしれません。そして若手は、まずベテランにはかなわない状況が一般的と成り得るでしょう。音楽を含む芸術一般は、年齢を重ね長い時間の努力と研究を惜しまず深い洞察力や造詣を持つことこそが、その結果を高めて行きます。ごく一握りの天才は若年において達成しますが、その天才が100歳まで芸術を継続することで更なる遺産を人類に遺してきた例は枚挙に暇がありません。
現在はある種の新しいウォームアップと奏法のチェックを考えています。今晩の演奏にも少し効果がでてきました。北村さんのように、前を見なければなりません。

by sunrisek6 | 2014-05-15 11:17 | ライブ
2014年 05月 12日

仙台・農耕舎

5月は仙台が最も美しい季節。
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そして仙台市内にある、奥田建設会長の奥田和男氏の自宅敷地内にある農耕舎。
定期的にコンサートを企画され、地域住民へ音楽の演奏を提供しています。今回は僕とピアニスト椎名豊によるデュオでした。
これまでは7人での演奏でしたが、今回は二人。お客さんにとってギャップがあるかもと懸念していましたが、全くの杞憂に終わりました。このコンサートでも非常に多い110人の観客、後ろには立ち見で外で聴いていた方々もいらっしゃいました。
音響は元来デッド(響かない)なのですがPAは一切ありません。また満員の観客は吸音材にも変化します。先日から注意しているサキソフォンの適切なダイナミクスは、このような時にこそ機能するようです。
一時間余りを、椎名豊とジャズのセッションを楽しみました。皆さま方も満足していただけたようです。
今年は8月に塩釜、10月に栗原市と利府町でセプテットのコンサートを致します。近隣の方々、どうぞお越しください。

by sunrisek6 | 2014-05-12 10:40 | コンサート
2014年 05月 10日

大宮・アコースティックハウス・ジャム

大宮ジャムのセッション。
いつものように若手トリオとの共演です。
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今回も進化した若手の演奏を聴くことができました。
珍しく静かな曲からスタート。
いつもと違う入り口から始めることも新鮮ですね。
またオリジナル曲や新たなアレンジなどトリオには負担を掛けましたが、限られたリハーサル時間の中で素晴らしい解釈をしてくてました。
次回も楽しみなセッションです。

by sunrisek6 | 2014-05-10 11:34 | ライブ
2014年 05月 05日

高槻Jazz Street 2014

この5年ほど毎年参加している高槻のジャズフェスティバルです。
今年は16回目となりますが、今回も多くの人々が訪れました。非常に多くの場所でたくさんのミュージシャンがステージを務めるこのフェスティバルは、日本でも最大級でしょう。
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メイン会場の現代劇場では、ポスターにあるようにサキソフォニストの共演が行われました。特にルー・タバキン氏の演奏はジャズの本質を深く表現しつつも独創的で、会場の観客に音楽の魅惑的な世界へと誘います。僕は休憩時間に客席で殆どを聴くことができました。
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サポートするトリオは椎名豊(p)、彼が今回の音楽監督です。そして本川悠平(b)、広瀬潤次(ds)。ルー・タバキン氏という世界のトップクラスのサキソフォニストへ申し分の無いサポート。そして彼らはそのまま僕の現在のカルテットのレギュラーメンバーでもあり、今後の自分のバンドにおいて自己の演奏への意欲と責任を感じます。
また久々の共演となった川嶋哲郎。
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僕は前々から彼のテナープレイを深く敬愛しており、いつも大きな緊張感を持って共演に臨んできました。控室が一緒だったので色々と話ができたことも収穫の一つです。新しい角度からのランドスケープを教えられたような気がしています。

終了後は野外の打上げ会場で、多くのミュージシャンと旧交を温めたり、また新たに優れたジャズマンと知り合いになりました。彼らの現在の音楽的な声を聴きたくて、高槻市内のバー「JK'S RUSH」へジャムセッションに出掛けます。特に数十年振りに出会ったドラムスの遠山英一郎のパワフルな演奏を嬉しく思いました。この世界で長く演奏を続けることは、決して簡単なことではないからです。次の日はワークショップの依頼があるため、午前3時頃にその場から静かに逃げました。そうしないと明るくなるまでジャムセッションは続きますから。

翌日は大阪医科大学歴史資料館でのワークショップ「大山日出男のサックス講座」を担当。
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前回は僕が表題を理解せず、ジャズの歴史の一般論を展開してしまいました。サキソフォンの演奏技術に特化しても面白くないような気がしたからです。今回は最初にどれだけ演奏家がいるのか挙手していただきました。すると驚いたことに殆どが楽器に携わっている方々。それならば、とサキソフォンの基本的な演奏技術と普段はあまり問題にされない口の中の変速装置であるシラブルの説明など、かなり専門的な話を展開しました。気がついたことですが、事前に細かく用意しなくとも40年以上楽器のことを考えているといくらでも話ができます。何を中心に話をして、何を割愛するかということだけは考えますが。
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今年の高槻も多くのことを学びました。また聴きに来ていただいた多くの友人・知人に深く感謝しています。次回は僕のカルテットで9月2日に高槻「JK'S RUSH」でライブをやります。

by sunrisek6 | 2014-05-05 10:22 | コンサート
2014年 05月 01日

ニュー・アルバム

今年の3/12.13に録音した西村知恵の初リーダー・アルバムがリリースされました。
多くの歌手が自己のCDをリリースできる時代になりましたが、彼女の歌唱は間違えなく特筆するに値します。僕の持論としてジャズには二つの要素、すなわちブルースとスイングが必要である、とかねてから申し上げていました。彼女の歌にはこのジャズの根幹を色濃く聴きとることができます。元来歌手に比べて器楽演奏者のほうが、このニュアンスを表現することは難しい。なぜなら人間の声が最良の楽器であることは、優れたミュージシャンなら誰でも分かっていることだからです。僕はチャーリー・パーカーでさえビリー・ホリデイのある部分のブルースフィーリングに勝っているとは考えていません。レスター・ヤングには同じ何かを感じることはありますが・・・。多くの歌手を尊敬して参考にしてきた自分としては、彼女のように歌うことができる歌手との録音は素晴らしい経験になりました。
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                        (My ideal 西村知恵)

鹿児島生まれの彼女は鹿児島や福岡でライブ活動を行い、2000年に上京するも音楽活動を中止。何があったか詳らかにはされていませんが、昨年度から歌い始めたそうです。彼女のブルースを聴いているとその経緯を想像したくもなりますが、そうさせる歌唱力が重要なのであって彼女の経歴を考えることは不必要でしょう。
全てのアレンジメントはトランペットの高瀬龍一。通常よりも高い比率で、歌と演奏の共存に成功しています。録音は前回に僕もデュオでレコーディングした「Sutudio Dede」。このアルバムも社長の吉川氏の秀逸なマスタリングと岡本氏の的確な録音に支えられて、わが国では決して当たり前とは言えない基準を超える作品に仕上がっています。

ディスクユニオン
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・JazzTOKYO(お茶の水)
・新宿ジャズ館
・吉祥寺ジャズ&クラシック館
・横浜関内ジャズ館
にて、お求め頂けます

定価2,000円

彼女のホームページに、アルバムから一曲目Left alone(YouTube)がアップされています
http://www1.m.jcnnet.jp/chienishimura/cd430/
よろしかったらご覧ください。

西村知恵さんとのCD発売記念ライブは、5/18(日)に吉祥寺サムタイムで予定されております。

by sunrisek6 | 2014-05-01 10:47 | 録音