藍色の研究

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2015年 04月 27日

草加・シュガーヒル 岩本町・TUC

4月23日は草加シュガーヒル。
今日は川村健のピアノとのデュオでした。このところの川村健の進歩は著しく、様々な場面で触発され即興での会話を交わせたようです。

先日の大森明氏とのセッション以来、また音に関しての閃きがあります。
不思議なもので、正しいアンブシュアは気がついた瞬間に移動できます。長い間の癖が中々抜けないなどということは無いようです。いつも気にしていないと戻ってしまうのは、音そのものの部分では無いのです。どちらかと言うと魂で描く音楽の領域においてであり、これは人間の気質が余り変わらないことと同様に、音楽の内面やリズムや表情などのブルースフィーリングも簡単には変わりようが無いのです。

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しかし音は変わりますから、表層的な音楽表現には大きな影響を与えます。音が円滑に発音できるということは、理想のタイミングで音が始まることに他なりません。またビブラートにおいても決定的な差が生れます。
長い間、自分は何か足りないと思い続けていたことは無駄ではなかったということです。今度こそ、音に関してのみはスタートラインにつけた感があります。
「初心忘れるべからず」とはこのことなのでしょう。

このことは4月24日の東京TUCでも感じました。
この日はピアノの椎名豊のカルテットです。
実はリーダーが変わっただけでメンバーは全く同じというセッションでしたが、非常に先鋭的であり統率の取れたステージは椎名豊の長年の音楽的キャリアによるものでしょう。
そしていつも共演しているメンバーの斬新で秀逸な演奏も聴けました。正直言って怖いほどのトリオでのポリリズムのアンサンブルに圧倒されそうになりました。
しかし良い演奏は心に潤いをもたらしてくれます。決して安穏とする訳ではないのですが、自分の技量をを高めることはその場ではできません。それよりも現在起こっている音楽的な現実に耳を向けねば、実にもったいない事ですから。

22歳の新人のアルト奏者も飛び入り参加。中島あきほさんです。女性ですがハイパワーな演奏に驚きつつ、また色んなソロの側面を取り入れて参考にできました。

by sunrisek6 | 2015-04-27 23:42 | ライブ
2015年 04月 22日

上野・アリエス

実に久し振りのクラス発表会を開催しました。
10年振りではないでしょうか。このように間が空いたのは、生徒さん達に金銭的な負担を掛けたくないことがひとつ。もうひとつは、仕切りが大変なのです。
しかしそんなことを言っていても仕方ありませんから、頑張ってみました。サポートするトリオは大宮ジャムで発見した有望な新人。川村健(p)、清水昭好(b)、海老澤幸二(ds)。
参加者はアルト・サックス8名、テナー・サックス3名、クラリネット1名、ピアノ2名、フルート1名、ヴァイオリン1名、ヴォーカル1名。総勢17名による20曲の、実に多彩なステージとなりました。

皆さんレッスンで聴いているよりも数倍ジャズを感じさせる演奏になっていたことは、僕の驚きと喜びです。普段から決して素人の手慰みで終わって欲しくない気持ちでレッスンをしていますが、今日はこの成果がこれほど顕著に表れようとは予想だにしていませんでした。無論皆さんの努力の賜ですが、これは来年も開催する力となります。

実は教える側として、生徒さん方のステージを聴くのは緊張するのです。上手くいかなければ、これは完全に教える方が悪いのですから。細かいミスはありましたが、そんなことは取るに足らないことです。間違えなくやることよりも、何かを客席に伝えることこそ大事です。僕が聴いていない観客の前での仕事を回避しているのは、それが理由です。或いは観客の多くがお目当ての歌手にしか興味が無い仕事も同様です。

その意味で今日の演奏は、多くの価値のあるプレイを目の当たりにしました。皆さん一人一人に感謝したいと思っています。

そんな訳で色々と気ぜわしく、一枚も写真を撮っていません。せめて打上げ二次会の写真をアップしましょう。
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by sunrisek6 | 2015-04-22 09:56 | ライブ
2015年 04月 20日

このところのライブ

4月11日は町田のnica's.
ここは長い事お世話になり、嘗て僕のカルテットのレギュラーピアニストを務めて頂いた元岡一英氏がマスターをやっています。氏の音楽的な趣味で、他店では聴くことのできない企画で日本のジャズシーンに一石を投じています。
この日は大先輩にあたる大森明氏のカルテットにゲストで加わりました。
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2アルトは観客の皆さんにとっては興味深いものかもしれませんが、ステージに立つ方は同じ楽器だけにいつもより大きな緊張を強いられます。
しかしながら音楽が始まれば、自分と同楽器の、しかも名手の音は心を沸き立たせてくれます。今宵の共演で、僕はかなり多くの重要なことを大森氏から学びました。翌日から早速実践して、その後の全てのライブに大きな影響を与えています。

15日はP's bar。始めて赴く池袋にあるライブハウスでした。リーダーはギターのPeter Montgomery。前回のドンファンの時のように、スタンダードを全く異なる切り口で演奏するところは参考になります。そして初対面のピアニスト、柳隼一君の実に斬新なスタイルにも接することができ、楽しい一夜でした。
ホームページにはT's barと記してしまいご迷惑をお掛けした方々に、深くお詫び申し上げます。

18日は大宮アコースティックハウス・ジャム。
いつもの若手とのカルテット。
川村健、清水昭好、海老澤幸二は進境著しい。彼らは確実にまだまだ伸びます。翌日の本番のために、バイオリンの織田紗央里とヴォーカルのおかのひろみもセッションに加わり、豪華なステージとなりました。

by sunrisek6 | 2015-04-20 18:58 | ライブ
2015年 04月 06日

六本木・サテンドール

今までのサテンドール・スペシャルセッションの中でも屈指のステージとなりました。奥平真吾の世界レベルのドラミングに触発されて、全員がその先鋭的な音楽を表出しました。
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アルトサックスでリードするアレンジメントも成功。それにしても山口真文氏の妖艶で濃密なテナーのサウンドはこそは、ジャズのブルースの本質だと感じます。
そしていつも共演している椎名豊の底力にも改めて目を向けられました。高瀬裕のベースはドラムスと完全に同期して聴こえ、鉄壁のものへ昇華します。佐藤春樹氏のユニークなアレンジメントも、このセッションの大きく音楽的な寄与がありました。
久々に自分が合わせることなく、サポートされているリズムに暫時身を任せました。「スイングしている」とはジャズの命題なのです。そしてこの日少しでもビートから逸れた己の演奏は、全て僕の責任です。
僕にはまだまだやるべきことがあるわけで、そしてこれは実に幸せなことでもあります。

by sunrisek6 | 2015-04-06 08:40 | ライブ
2015年 04月 06日

花見

「敷島の大和心を人問はば、朝日に匂ふ山桜花」本居宣長

関東の桜もそろそろ終わりです。
先週新宿で所用を済ませるついでに、新宿御苑で花見をしてきました。
水を差すような話をして申し訳ないのですが、明治以降の日本の桜は殆どが染井吉野(ソメイヨシノ)です。これは植木屋が育てやすいことを理由に作ったもので、害虫の住処になるし病気の温床にもなりうる樹木です。
平安時代から江戸時代の桜とは山桜のことで、多くの歌人たちが愛でた樹木は染井吉野ではありません。
御苑の一番奥、人の賑わいから隔絶された場所に山桜は八本ほど花を咲かせていました。染井吉野のように一斉に開花するのではなく、かなりの個体差があり長く開花を楽しめます。派手さはありませんが、日本の心とは間違えなくこの桜のことを指すのです。

後日知ったことですが、山桜は開花と同時に葉も出ます。無粋な人は葉っぱが出ていることを詰るのですが、遠くからこの木を眺めれば濃いピンクの葉と白い花弁の色が混ざり、全体が元来の「桜色」になります。絵画的に言えば点描の画家たちが用いる中間混合という技法と同じくなり、明度を下げることなく二色の絶妙なブレンドを表現することになります。

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本居宣長はこの桜を愛し、歌にしました。「匂う」という言葉は単に嗅覚だけのことを言っているのではありません。朝日に染まっているという意味も重ねられています。
来年は、皆さんもお探しになってはいかがでしょうか。

by sunrisek6 | 2015-04-06 08:19 | 文化芸術
2015年 04月 01日

訃報

2015年3月25日 食道癌で闘病中の井上淑彦さんが亡くなられました。
昨夜の夜遅く
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知りました。
もう少し自分を研いて、再度共演を願っていましたが叶わぬ夢となりました。
しかし井上さんの魂は、何らかの形で生き続けます。
井上さん、数々の音楽の美的な瞬間をありがとうございました。
 
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井上さんとは僕が学生の頃に初めてお会いしました。
新宿の「サムライ」でのライブですが、余りの実力差に立場がありませんでした。その時の氏の「I can't get started」の美しい演奏を覚えています。
心からご冥福をお祈りいたします。

by sunrisek6 | 2015-04-01 22:46 | 文化芸術