藍色の研究

sunrisek6.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

<   2015年 09月 ( 4 )   > この月の画像一覧


2015年 09月 28日

町田・nica's

大森明カルテットへサイドマンとしての参加。
町田のnica'sでした。
b0094826_10521564.jpg


僕が20代前半の頃、チャーズ・ミンガスの新しいアルバムにリー・コニッツなどの多くのサックスの名手と共にAkira Omariのクレジットを発見しました。名前から見れば完全に日系人で、批評家もこれは一体誰だろう?という話で喧々諤々。その後に国立音大からバークリー音楽院、そしてニューヨークで演奏活動をする日本人、大森明ということが判明しました。
僕は幸運なことに1982年に渡米して一週間後に友人のジャムセッション・パーティーがあり、大森さんにお会いできました。憧れの大先達は実に気さくな方で、それは未だにお変わりありません。

この日は場所はもちろん音楽的にもアウェイな環境ですが、演奏中に共演者との心的な会話を試み、殆どの場合それは成功したように思います。
ジャズが即興性のある音楽である以上、その瞬間に作り上げるフレーズは全員のサウンドが入り混じります。その中でのメロディーは音楽の一部分に過ぎず、ソロの良否だけで現在進行中のジャズを楽しむことはできません。自分のソロのみに集中することは、数人の会話の席において、自分の意見ばかり(それも10年一日の如く)喋りつづけることと何ら差異はないのでしょう。
僕の場合は、公私ともども話の内容が先鋭的で突飛が無いものと受け取られがちですが、相手の意見も尊重しているつもりではあります。レトリックは唾棄すべきやり方で、ディアレクティックこそジャズの本筋だと思います。
b0094826_119744.jpg


色々な意味で自分のためになるセッションでした。
次回はもっと修正して臨みたいと思います。

太田寛二(p)、佐々木悌二(b)、村田賢一郎(ds)
そして高橋徹(ds)がゲストとして溌剌としたドラミングを披露しました。

by sunrisek6 | 2015-09-28 11:12 | ライブ
2015年 09月 23日

2015年・大山日出男カルテット西日本ツアー

今年も西日本ツアーが無事に終了しました。
実は前回と前々回は原因不明の強い疲労感に苛まれた中での演奏ツアーでしたが、今年は体調も万全。
全てのステージをフルスロットルで終了しました。

メンバーは最強のトリオ。
椎名豊(p)
本川悠平(b)
広瀬潤次(ds)
最初に申しますが、この音楽家達無しにはツアーの成功は語れません。
音楽的にはもちろん、人間的にも多方面で僕の至らない部分をカバーし助けてくれました。
このような演奏家がジャズ界に存在していることは、ある意味奇跡的なのです。
彼らの秀逸な瞬間は語り尽くせにほに、幾万回もステージ上で火花のように飛び散っていったのです。

8日間連続のツアーは久しぶり。
どの会場も観客の皆さんと、音楽的な触れ合いを感じました。
この頃は「魂」という言葉についてよく考えますが、正に魂の交流を感じたわけです。(イタコではありません)

そしてこのツアーで得られた感覚は、ジャズの演奏でもクラシックの協奏曲にように吹くことです。
クラシックの作品の場合は楽譜があるために、事前に何を吹くかはわかっています。もちろんそれが上手く表現できて、その上に観客にその音楽的な意味が届くかどうかはこんななことですが。それでも大まかな物語のプロットは既に出来ているのです。しかしジャズの演奏の場合、まずテーマ以外のメロディーは決まっていません。何度も演奏している曲は大まかなプロットはあるものの、毎回のように寸分違うことなく物語を進行せしめることなどできません。
それでも何故にクラシックの協奏曲にようにジャズが演奏できるかといえば、音楽に集中した時の心理的に静寂な境地です。まだまだ未熟を承知で申しますが、明鏡止水の心ばえでステージに臨むことこそ演奏家の切なる願いの一つだと信じています。
このツアーでは、そのスタートラインに付くことができたと自負する次第ですが、スタートラインですから未だに走り出してはいないのです。
どのステージも、どのばしょでの観客のみなさんも僕にとって大きな支えでした。


9月7日(月) 
大阪府高槻市 JK'S RUSH
b0094826_19195947.jpg

b0094826_19202675.jpg


9月8日(火)
京都府京丹後市 #&♭の館(後藤卓造氏宅)
b0094826_19233213.jpg
b0094826_19234023.jpg
b0094826_19235433.jpg
b0094826_1924213.jpg


9月9日(水) 
岡山県岡山市 ルネスホール
b0094826_1926186.jpg
b0094826_19263314.jpg


9月10日(木)
広島県尾道市 テアトロセルネ(しまなみ交流館)ロビーコンサート
b0094826_19284810.jpg


9月11日(金)
広島県福山市 ホテル・ニューキャッスル セラヴィ
b0094826_19313429.jpg

b0094826_19314567.jpg
b0094826_19315345.jpg


9月12日(土)
山口県防府市 オーパス
b0094826_193517.jpg

b0094826_1950618.jpg


9月13日(日)
福岡県福岡市 ニューコンボ
b0094826_19363062.jpg
b0094826_19364651.jpg
b0094826_1937251.jpg


9月14日(月)
山口県宇部市 ヒストリア宇部
b0094826_19395100.jpg


今回も多くの方々の崇高とも言えるご好意により、このツアーが成立いたしました。
この国の文化的な深さと民度の高さを誇らしく感じています。
お世話になりました。
わたくしごとですが、なお一層精進して皆様のご努力に少しでも報いるべく努力いたします。
ありがとうございました。

by sunrisek6 | 2015-09-23 19:50 | ライブ
2015年 09月 07日

東京Jazz2015

東京Jazz2015を観に行きました。
お目当てはハービー・ハンコックとウェイン・ショータのデュオ。
音楽の本質を抽象した演奏は、多くの形骸化された今日のジャズに警鐘を鳴らすものでしょう。
b0094826_8495011.jpg

ただし長大な曲は一般のジャズファンの理解を越えるものではありました。けれどそれで良いのです。何か新しい事を咀嚼して脳に取り込むことは、人間に与えられた一番の楽しみ。わかる範囲でしか認識できない人々は、我々の最大の権利を放棄するものでしょう。

また初めて聴いたエリ・デジブリ(ts)のカルテットは彼らの祖国イスラエルの独特の音楽観をブルースに投影した秀逸なもの。リーダーのデジブリのテナーには拍手を惜しみません。

b0094826_8525075.jpg


共演と言う形で無理やり邦人演奏家を捻じ込むのは、まったくもって音楽的な効果が無い事を付け加えたい。
主催者は観客の動員が成否の分かれ目かもしれないが、長い目で見れば必ずしも良い結果を導くとはとても思えない。良質の観客の意志を尊重すべし。これは現場にいなければ会場の空気が分からない。

by sunrisek6 | 2015-09-07 08:59 | 文化芸術
2015年 09月 02日

新宿・サムデイ

ツアー前の最後のカルテット、新宿サムデイでのライブでした。
b0094826_16202828.jpg


実は少し頸を傷めて、これは僕の抱える困った問題の一つですが、ひどい時は2・3週間楽器を吹くことが非常に辛い状態となります。今回は消炎鎮痛剤を服用し、悪化する前に収めることができました。多分大丈夫でしょう。
そんな経験をしているうちに、意外と演奏時に冷静になっている自分を発見しました。何かが、今まで経験したことがあるような、もしかしたら未だに感じていなかった何かを掴まえられる絶好の機会になったかもしれません。
グラーフのフルートを聴いて触発されたというより、かれの存在を実在として感じたことが直接的な原因のような気がします。
b0094826_16264159.jpg


またカルテットのメンバーも優れています。僕はこの幸福な共演に対して、もっと意識の高い返礼をすべきでしょう。また、そうできるような予感を伴う水準を超えた舞台となりました。

by sunrisek6 | 2015-09-02 16:28 | ライブ